デッキの広さを3倍に拡張、家具や寝具は北欧風で統一

 コスモスイニシアR&D部門新規事業推進二課の北川雄喜氏は狙いを次のように説明する。「実は、首都圏には公共交通でたどり着けるグランピング施設がほとんどない。都内から電車で約90分(最寄りの岩間駅からはタクシー10分)の場所に、緑豊かな景観や静かな夜といった“非日常”を手軽に楽しめる空間を作れれば、ニーズは必ずあると考えた」。

 ログハウスにも手を入れた。デッキを従来の3倍ほどの広さに拡張し、屋外家具を設置した。「従来はほんの数分だけ出てきて景色を見たり新鮮な空気を味わったりする場所になっていたが、リノベーションにより、デッキでゆったりと時間を過ごせるようにした」(北川氏)。

SKY CABINのデッキからの眺め。東向きで豊かな緑を堪能できる(写真:赤坂 麻実)
SKY CABINのデッキからの眺め。東向きで豊かな緑を堪能できる(写真:赤坂 麻実)
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森の緑に包まれた「FOREST CABIN」は2ベッドルームが特徴(写真:赤坂 麻実)
森の緑に包まれた「FOREST CABIN」は2ベッドルームが特徴(写真:赤坂 麻実)
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 また、水回りは全て更新した。屋根は赤褐色から黒色へ塗り替え、スタイリッシュな外観に。デザイン監修は輸入家具などのアクタス(東京都新宿区)が担当し、家具や寝具は北欧風で統一した。畳敷きだった部屋は全て板張りに変えた。

最も広い「SUITE CABIN」は限定2棟。ソファーベッドはアクタスがこのキャビンのためにカスタマイズしたもの。SUITE CABINにはバスタブもある(他のキャビンはシャワールームのみ)(写真:2点とも赤坂 麻実)
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最も広い「SUITE CABIN」は限定2棟。ソファーベッドはアクタスがこのキャビンのためにカスタマイズしたもの。SUITE CABINにはバスタブもある(他のキャビンはシャワールームのみ)(写真:2点とも赤坂 麻実)
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最も広い「SUITE CABIN」は限定2棟。ソファーベッドはアクタスがこのキャビンのためにカスタマイズしたもの。SUITE CABINにはバスタブもある(他のキャビンはシャワールームのみ)(写真:2点とも赤坂 麻実)

 バーベキュー広場だった場所は、小高い部分にはかまどを置かず、たき火を囲んでくつろぐスペースに変更した。そのたき火スペースには地元名産の石材である稲田石を使った。水場だったところは、アウトドアバーとして営業し、笠間エリアの地酒なども提供する。たき火スペースから一段下がった周縁部には日帰りバーベキューが楽しめるエリアを設置。従来のかまどを再利用している。

たき火を囲んで談笑できる「ファイヤープレイス」。稲田石を使っている(写真:赤坂 麻実)
たき火を囲んで談笑できる「ファイヤープレイス」。稲田石を使っている(写真:赤坂 麻実)
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「アウトドアバー」は20時から23時の営業(写真:日経BP)
「アウトドアバー」は20時から23時の営業(写真:日経BP)
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ファイヤープレイスでは、マシュマロを直火であぶって食べる「スモア」体験を提供(写真:コスモスイニシア)
ファイヤープレイスでは、マシュマロを直火であぶって食べる「スモア」体験を提供(写真:コスモスイニシア)
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日帰り客が利用できるバーベキューエリアは、たき火広場より一段低い位置に(写真:日経BP)
日帰り客が利用できるバーベキューエリアは、たき火広場より一段低い位置に(写真:日経BP)
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 笠間市産業経済部観光課の滝田憲二課長は、民間事業者ならではのアイデアを生かした施設になっていると話す。「市が直接、維持管理した場合、あのたき火広場やバーのような空間は作れなかっただろう。デザイン性の高さは民間ならではのものだ。また、笠間市を訪れる観光客は焼き物文化やゴルフに親しむ中高年が中心なので、都心の若い女性という新たな層を誘客しようとしている点にも期待している」。