市役所に届く支援物資も引き受け。配布場所は公民館に移動

中央が大牟田ビンテージのまち代表の冨山博史氏。左は大牟田商工会議所地域振興課主査の柿原真氏、右が大牟田市市民協働部地域コミュニティ推進課の三小田英二氏(写真:萩原詩子)
中央が大牟田ビンテージのまち代表の冨山博史氏。左は大牟田商工会議所地域振興課主査の柿原真氏、右が大牟田市市民協働部地域コミュニティ推進課の三小田英二氏(写真:萩原詩子)
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 被災の中心地で配布を始めたことで、物資は急速に減っていく。次に冨山氏たちがしたことは、市役所に届く支援物資を引き受けて配布することだった。

 大牟田市市民協働部地域コミュニティ推進課の三小田英二氏は、次のように振り返る。「自分の知る範囲では、市役所にもこれほど大きな被災に対応した経験はない。企業から届いた支援物資をひとまず福祉課が受け入れたものの、どの部署が配布を担当するかは決まっていなかった」。冨山氏たちが福祉課に相談に行ったところ、市で不要な物資については大牟田ビンテージのまちで受け渡しを担わせてもらえることになった。

 みなと小学校では13日から登校が始まったため、体育館での配布は1週間に限定することにした。その後は三小田氏を通じて校区内の三川地区公民館を使わせてもらうことになった。とはいえここも床上浸水しており、まず「ちょこボラ」参加者と一緒に掃除をすることから始めた。

上写真は三川地区公民館(写真:萩原詩子、9月11日撮影)、右は同公民館での支援物資配布を知らせるチラシ。7月24日は天候不良だったため、実際には25日から配布を開始した(資料提供:大牟田ビンテージのまち)
上写真は三川地区公民館(写真:萩原詩子、9月11日撮影)、右は同公民館での支援物資配布を知らせるチラシ。7月24日は天候不良だったため、実際には25日から配布を開始した(資料提供:大牟田ビンテージのまち)
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三川地区公民館での支援物資配布の様子(写真提供:大牟田ビンテージのまち)
三川地区公民館での支援物資配布の様子(写真提供:大牟田ビンテージのまち)
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 誰もが自由に出入りできる公民館に移ることで、支援物資を直接受け入れられるようになり、情報も広めやすくなった。「それまではSNSと口コミが頼りで、情報の届く範囲が限られていた。そこで、公民館での配布開始に先立ち、チラシをつくって、できるだけ多くの被災家庭に届けることにした」と冨山氏。わずか3日で2700部のチラシをデザイン、印刷とポスティングを地元業者に依頼。7月25日から公民館での配布をスタートした。チラシの効果は絶大で、物資は順調になくなっていく。結局、発災1カ月目が近付く8月2日の日曜日をもって配布を終了した。