燃料電池は非常用に限定

 一方、水電解装置で製造・貯蔵した水素は、現在、建設中の水素関連の研究施設で活用されることになっている。水電解水素製造装置(400kW)は、アルカリ型(25Nm3/h・旭化成製)と、固体高分子(PEM)型(30Nm3/h・日立造船製)の2タイプがああり、製造した水素は水素貯蔵タンク2基(400Nm3・日立造船製)に貯めておく(図6)(図7)。

図6●日立造船製のPEM型の水電解装置(出所:日経BP)
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図7●旭化成製のアルカリ型水電解装置(出所:日経BP)
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 また、メガソーラーに併設した蓄電池は、リチウムイオン型(2.5MWh)で、双方型パワーコンディショナー(500kW・東芝三菱電機産業システム=TMEIC製)を介して、需給バランスの維持に活用される(図8)。

図8●東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製の蓄電池用のパワーコンディショナー(PCS)(出所:日経BP)
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 このほか、「グリーンエネルギーセンター」内には、純水素型の燃料電池システム(25kW・バラードパワーシステム製)を導入しており、これは災害時に商用電力が停電した場合、下水処理場の隣地にある復興交流支援センターに自営線を通じて送電する(図9)。

図9●バラードパワーシステム製の燃料電池システム(出所:日経BP)
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 センター内の水素タンクから水を供給することで、21日分に当たる最大420kWhの電気を供給できるという。

 IHIでは、水電解装置と燃料電池システムによる水素を媒体にした蓄電システムに関しては、「燃料電池の初期コストと劣化による更新費用を考慮すると、日々の需給変動に活用すると事業的に厳しい」(IHI)と判断し、災害時の非常用電源に限定した。