CEMSが発電量を予測

 平常時の日々の運用としては、メガソーラーからの供給電力が急増した場合、東北電力の系統への逆潮を防止しつつ、メガソーラーへの出力抑制を最小化すること。逆にメガソーラーの発電電力が急減した場合、負荷を減らして東北電力からの受電量(購入電力)を最小化することが、事業性向上におけるポイントになる。

 まず、逆潮防止を確実にするため、東北電力から常に一定量を受電するようにしておき、メガソーラーからの供給が増加して受電量が規定値を下回った場合、蓄電池への充電量増加と、メガソーラーの出力抑制をリアルタイムで制御するようにした。

 下水処理場の最大負荷は約200kWで、これに需要変動に対応できる負荷として、下水汚泥乾燥設備(電気ボイラー)400kW、水素製造(水電解装置)400kW、蓄電池500kWがある。これに対し、100kW前後の買電量をベースに1MW前後のメガソーラー出力で賄う。基本的に短周期変動と夜間の負荷は蓄電池の充放電で対応し、日中の長周期変動に対しては、電気ボイラーと水素製造の負荷変動で需給バランスを合わせていくイメージになる。

 受電量を指標にしたリアルタイム制御に加え、地域エネルギー管理システム(CEMS)からの日照量データを使って太陽光の発電量を予測し、電気ボイラーと水電解装置の負荷制御、蓄電池の充放電電制御を行うことで、メガソーラーへの出力抑制と購入電力を最小化するようにしているという。

 センター内の事務棟には、CEMSの監視画面があり、取材で見学した際には、小雨の降る曇天でメガソーラー発電量324kWに対し、使用電力356kW(下水処理場、汚泥乾燥、水素製造)と蓄電池充電142kWだったので、「324kW÷498kW(356kW+142kW)=電力自給率65.1%」と表示されていた(図10)。

図10●CEMSの監視画面の一例(出所:日経BP)
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 電気自給率は、製造する水素量、汚泥の乾燥量で変動するものの、これまでのところ、晴れの日中で6~8割、夜も含めた全需要でみると半分程度で推移しているようだ。太陽光の抑制率や買電量は、事前の想定程度になっているという。