合志市と包括提携協定

 発電事業の主体はSPC(特定目的会社)・合志農業活力プロジェクト合同会社で、再生可能エネルギー事業を手掛ける自然電力(福岡市)グループの自然電力ファーム(鹿児島県西之表市)と、総合製粉メーカーの熊本製粉(熊本市)、そして合志市の3者が出資した。

 このような出資構成になったのは、発電所名にもなっている「合志農業活力プロジェクト」と関係している。

 このプロジェクトは、2013年1月に自然電力と合志市が包括提携協定を結び、再エネを導入しつつ、その売電収入を地域に還元する仕組みを検討し始めたことが発端だ。市の遊休地にメガソーラーを建設し、売電収入の一部を農業の活性化に生かすという計画が、農林水産省の「地域還元型再生可能エネルギーモデル早期確立事業」の無利子融資対象事業に選ばれたことで、3者のSPCを主体にしたプロジェクトが動き出した(図4)。

図4●合志市と自然電力との間で包括連携協定を締結した
(出所:自然電力)
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 具体的には、メガソーラーの収益を使い、「守りの農業」、「攻めの農業」と名付けた、2タイプの農業振興事業に対して支援する。

 「守りの農業」では、メガソーラー事業の主体であるSPC・合志農業活力プロジェクト合同会社の売電収入のうち、毎年5%を合志土地改良区と西合志土地改良区に寄付し、用水路など農業インフラの整備・改善に活用する。これは年間に約260万円になる。

 また、「攻めの農業」では、SPCの出資母体である、自然電力ファームと熊本製粉、そして合志市のそれぞれが、受け取った配当から一部を一般社団法人・合志農業活力基金に寄付して集約し、地域の農業を活性化するような新たな試みに活用する(図5)。

図5●「合志農業活力プロジェクト」のスキーム図
(出所:自然電力)
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