設営から撤収までスタッフ数人で対応

 設備面を考えると、今回の敷地はアウトドアオフィスに不向きだった。2019年の台風被害や護岸工事の影響で水道や電気のインフラがなくなり、インターネット環境もない。事務局スタッフは予約が入ると毎回、飲料やポータブル蓄電池などを持ち込んで利用者をサポートする。また、テントや椅子などを収納する倉庫が近くにないので、オフィスの利用がある日はスタッフが二子玉川駅の近くにある倉庫から運び出して対応している。

アウトドアオフィス用の椅子やテーブル、受付用のテントなどは、二子玉川エリアマネジメンツ事務局スタッフが二子玉川駅の近くにある倉庫から毎回リヤカーに積んで運び出す(写真:日経BP 総合研究所)
アウトドアオフィス用の椅子やテーブル、受付用のテントなどは、二子玉川エリアマネジメンツ事務局スタッフが二子玉川駅の近くにある倉庫から毎回リヤカーに積んで運び出す(写真:日経BP 総合研究所)
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事務局スタッフによる受付テント設営の様子(写真:日経BP 総合研究所)
事務局スタッフによる受付テント設営の様子(写真:日経BP 総合研究所)
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事務局では暖かい飲料の入ったポットも用意。風で紙コップが飛ばないよう金属製のホルダーに収めているのもアウトドアならではの工夫だ(写真:日経BP 総合研究所)
事務局では暖かい飲料の入ったポットも用意。風で紙コップが飛ばないよう金属製のホルダーに収めているのもアウトドアならではの工夫だ(写真:日経BP 総合研究所)
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事務局スタッフによる撤収の様子(写真:日経BP 総合研究所)
事務局スタッフによる撤収の様子(写真:日経BP 総合研究所)
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 今回のアウトドアオフィスの取り組みについて、内野氏は「手間も時間もかかるが、私たちの活動が水辺空間を幅広く利用できるようになるきっかけになればいい。今回の取り組みを通じ、多様な活用を進めるためには何が必要かを行政にも働きかけしていきたい」と語る。

 二子玉川エリアマネジメンツは、二子玉川駅まわりの広告スペース運営で得る収入もあり、アウトドアオフィスの事業単体で大きな収益を目指すわけではないという。ただ、「今回は焚き火利用の許可が予想以上にスムーズに進んだ。行政との相互理解が深まっていることを感じる」(内野氏)との手応えがある。まずは2024年度までの都市再生整備計画の期間で、活動の深化を図っていく。

訂正履歴
初出時文中で、焚き火に「許可」が必要としていましたが正しくは「届出」でした。また、研究報告書は東京都市大学のみでなく、主催団体と同大学の共同研究としてまとめられる予定です。お詫び申し上げます。記事は訂正済です。 [2021/12/9 16:30]