山口県と島津製作所、山口大学、山口市の4者は、認知症の超早期からのリスク低減・予防に関する実証事業を2019年度にスタートさせる予定だ。期間は3年間程度、国の研究資金の活用を想定している。

 島津製作所の血液検査技術や山口大学のAI技術を活用し、

  1. 住民モニターなどを対象とした認知症に関する血液検査(アルツハイマー病変〔アミロイド蓄積〕の検出)および予防プログラムの実践、データ収集・分析
  2. 島津製作所、山口大学などとの連携による効果的、多面的な予防法(個別運動・食事療法など)の実証共同研究
  3. 1.2.を活用したヘルスケア関連企業との連携による関連製品・サービスの創出

を行う。山口市を実証フィールドとし、同市が2021年に新山口駅北地区拠点施設に整備予定の「ライフイノベーションラボ」も活用していく。

認知症予防に向けた実証事業の主な役割分担(資料:山口県)
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 この事業は、4者が2018年12月18日に締結した「健康づくり等をテーマとした技術連携に関する基本合意書」に基づいくもの。山口県は、全国に比べ約10年早く高齢化が進んでいることなどから、認知症予防の先進県を目指し、全国に先駆けた取り組みを展開していく考えだ。

基本合意書調印後の記念写真。右から山口市の渡辺純忠市長、山口県の村岡嗣政知事、島津製作所の上田輝久社長、山口大学の岡正朗学長(写真:山口市)
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 主な合意事項は、「(1)健康寿命の延伸に向けた取組に関すること」「(2)ヘルスケア関連産業の振興に関すること」「(3)山口県産食品の付加価値向上に向けた機能性の評価等に関すること」の3つ。(3)については、山口県と島津製作所が、県産農産物の機能性成分の分析・評価による高付加価値化、県産日本酒の酒質特性の評価および品質向上に取り組んでいく。後者については、酒質特性に影響を及ぼす香味成分が、醸造工程中にどのように変化するかを分析することにより発酵条件の見直しなどを行う計画だ。