営農太陽光の転用許可に関しては平行線

 その実現策の1つとして、荒廃農地を活⽤した再エネの導⼊促進と規制を見直すと表明した。具体的には、(1)再⽣困難な荒廃農地の「⾮農地」判断を進める、(2)農⼭漁村再エネ法も活⽤し、営農が見込まれない荒廃農地を再エネ設備に活⽤する、(3)荒廃農地を活⽤した営農型太陽光発電の促進に向けた運⽤を⾒直すーーという方向性を示し、通知などで措置できるものについては、今年度中に対応するとした。

 現在、「農業振興地域」と「第1種農地」は原則として農地転用できないが、農山漁村再エネ法の枠組みを使った場合には、第1種農地のうち、再生困難な荒廃農地などについては、農地転用して再エネに活用できることになっている。

農業振興地域制度と農地転⽤許可制度の概要
(出所:農水省)
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 さらに今回の見直しによって、農山漁村再エネ法の枠組みなどを使うことで、「再利用が可能な荒廃農地」についても、ゾーニングのなかで「再エネ・エリア」となった場合、農地転用によって太陽光や風力発電に活用できる道が出てくる。また、荒廃農地を活用した営農型太陽光については、単収要件を課さない方向性も示された。

 ただ、要望に含まれていた「営農型太陽光については転用許可(太陽光架台基礎部分の一時転用)を不要にする」という要望に関しては、委員と農水省との議論は平行線だった。委員からは「農業レストランなどの農業関連施設は農業従事者の収入を増やす利点から、すでに農転不要になっている。営農型太陽光も農業従事者の収入を増やす点で同じ」という主張に対し、農水省は、「太陽光発電設備は、直接的に農業と関連せず、関連施設には該当しないため、転用許可(太陽光架台基礎部分の一時転用)は必要」との見解を繰り返した。