TISインテックグループのインテックは、社会・公共基盤用のオープンソースソフトウエア「FIWARE」を利用した自治体向けIoT(インターネット・オブ・シングズ)プラットフォームの実証実験を、2021年1月から富山県の滑川市、南砺市、上市町の協力を得て実施する。

 FIWAREは、EU(欧州連合)のFI-PPP(次世代インターネット官民連携)プログラムの一つであるFI-WARE/FI-COREプロジェクトで開発されたオープンソースソフトウエア。スマートシティーに適したデータ管理・共有機能やIoTデバイス管理、セキュリティーなどの機能を提供する複数のソフトウエアモジュールで構成されており、スマートシティーの情報基盤となる「都市OS」としての利用が期待されている。

自治体IoTプラットフォームのイメージ(出所:インテック)
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 滑川市では住宅密集地を流れる伝五郎川に水位センサーを設置して水位変化を遠隔監視するとともに、危険水位を越えた際にメール通知を行い、水害対策に役立つかを検証する。実証実験は2021年1月に始まっており期間は2021年7月まで。

滑川市の河川水位監視(出所:インテック)
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 南砺市では、GPS(全地球測位システム)を搭載した除雪車の位置情報や積雪センサーで収集した市道の除雪状況をデータ化して、除雪業務委託料精算時の作業確認や除雪担当エリアを見直す際の参考データとして利用できないかを検証する。実施期間は2021年1月中旬から2月まで。

南砺市の除雪作業可視化(出所:インテック)
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 上市町では獣害対策として設置する罠箱の捕獲状況を遠隔確認して、現地確認作業の負担軽減効果を検証する。実施期間は2021年1月中旬から3月中旬まで。

上市町の獣害対策の罠箱監視(出所:インテック)
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 富山県では、富山市が市のほぼ全域をカバーする無線ネットワークで収集したデータを管理する「富山市スマートシティ推進基盤」にFIWAREを利用している(関連記事)。

 実証実験に使用する自治体向けIoTプラットフォームはインテックが開発したもので、FIWAREにソニーネットワークコミュニケーションズのLPWA(省電力の広域無線通信)サービス「ELTRES IoTネットワークサービス」を組み合わせている。インテックは今後、エリア、分野を特定せずに多くの実証実験を実施することで、自治体向けIoTプラットフォームの早期事業化を目指すとしている。

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