古民家の外観(写真:和歌山市)
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古民家の位置(写真:和歌山市)
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基本設計案の計画配置図と事業の官民負担(資料:和歌山市)
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基本設計案の完成イメージ(資料:和歌山市)
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 和歌山市は、万葉歌にも詠われた景勝地として知られる和歌の浦地区にある市所有の古民家を、観光案内や情報発信、体験交流、周遊の拠点となる和歌の浦ガイダンス施設として整備する。7月上旬に予定している事業者公募の内容や選定条件を検討するために、サウンディング型市場調査を実施する。

調査は2021年3月中に実施予定で、参加申し込み期間は2021年2月10日から2月26日まで。所定のエントリーシートと事前調査シートに必要事項を記入し、電子メールで申し込む。調査に先立ち、2月10日に事前説明会と現地見学会を開催する(申し込み締め切りは2月3日)。

 対象となる古民家は回遊式庭園と一体をなす近代住宅で、和歌山県の捺染(なっせん)業発展に貢献した実業家、福島嘉六郎氏が別荘として1929年に建てたものだ。木造2階建ての母屋、平屋建ての離れ、蔵、平屋建ての談話棟で構成され、母屋の北側には、自然の地形を生かした回遊式庭園がある。このうち母屋を民間活用部分、離れを市活用部分、庭園・駐車場は一部を民間、一部を市の活用部分として整備することを想定している。談話棟は解体予定だ。耐震診断および改修基本設計業務委託の段階では、

民間事業者は、自ら資金調達をした上で、施設全体の耐震改修の設計・施工から工事後の管理運営までを担う。市の活用部分については、市が設計・施工と管理運営に係る費用を負担する想定だ。民間活用部分の管理運営については、事業者が市に施設使用料を支払う。供用開始は2023年4月を予定している。

 サウンディングでは、市活用部分と民間活用部分を一体的に管理運営することで、和歌の浦区域の滞在型の観光地域づくりや地域の活性化などへの相乗効果が期待できる提案を求める。特に民間活用部分の事業内容について対話を行いたい意向だ。なお、和歌山市では、整備にあたって古民家の内外観の意匠、回遊式庭園を最大限に生かすことを求めている。

 和歌の浦は、市南部に位置する和歌浦湾を取り巻く景勝地の総称だ。和歌山市では、効果的に歴史・文化を生かしたまちづくりを行うために、和歌山市歴史的風致維持向上計画を策定し、2018年度から2027年度の10カ年計画を推進中だ。同計画において和歌の浦エリアは重点区域とされており、滞在型の観光地域づくりを目指している。和歌の浦ガイダンス施設は、周辺の観光案内を行うほか、同エリアの歴史的風致、日本遺産「絶景の宝庫和歌の浦」の価値や成り立ちなどの情報の発信、様々な伝統文化活動の体験交流の場、周遊の拠点としての役割を担う。

この記事のURL https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/news/010701832/