静岡県島田市は、市西部の金谷地区に新しく生活交流拠点を建設・運営するPFI事業の実施方針を公表した。運営段階でソーシャル・キャピタル向上に関するSIBによる事業実施が前提だ。市では実施方針についての説明会を1月20日に開催する。参加申し込みは1月17日まで。また、書面による意見・質問を2月7日まで受け付け、2月14日に回答を公表する。

事業対象地(資料:島田市)
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SIBを導入した際の想定事業スキーム(資料:島田市)
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 同市は2020年度中の解体を予定する旧金谷庁舎の跡地に、市役所支所、地域包括支援センター、住民健診、子育て支援などの機能を持つ生活交流拠点を建設する計画だ。周辺には生涯学習センターみんくる(公民館・図書館)、金谷体育センター、三代島第1公園があり、これらの一体的な運営を目指している。新施設の設計・建設・工事監理と、新施設完成後の既存施設と併せた運営・維持管理は、PFI事業とする方針だ。新施設は完成後、市に所有権を移転するBTO(Build-Transfer-Operate)方式。PFI事業者は指定管理者として運営に携わる。

  PFI事業者の収入は、新施設整備の対価、指定管理料、施設の利用料金。独立採算による自主事業も認められる。ほか、クラウドファンディングなどの寄付を施設整備や運営の原資に充ててもよい。

 特に、運営事業のうち、ソーシャル・キャピタル(ネットワーク・信頼・社会参加などの社会関係資本)の醸成・向上を図る業務については、SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)を導入し、PFI事業者へのサービス対価の支払いの一部を成果連動型の報酬とする計画だ。

 島田市では、SIBの成果指標策定のベースとするため、ソーシャルキャピタルの現状についての市民アンケートを実施している。今後、事業者決定後に直接事業に関連する質問を加えてアンケートを行い、さらに3年後をめどにアンケートを実施することで、市民のソーシャルキャピタルの改善度合いを測る計画だ。

 PFI事業者選定については、4月下旬に募集要項等を公表、9月下旬に提案書を受け付け、11月中旬に審査、12月下旬に優先交渉権者を決める予定。来年3月頃に契約を結び、2023年4月の新施設供用開始を目指す。運営事業の期間は15年。