太陽光の電力を自営線で給電し、余剰分で水素を製造
(出所:新エネルギー財団)
[画像のクリックで拡大表示]
豊橋市バイオマス利活用センターの全景
(出所:新エネルギー財団)
[画像のクリックで拡大表示]
竹とバークによる熱電併給設備
(出所:新エネルギー財団)
[画像のクリックで拡大表示]
「メガソーラービジネス」2021年1月27日付の記事より

 一般財団法人・新エネルギー財団は1月26日、2020年度の「新エネ大賞」に決まった22件を公表した。最高位となる経済産業大臣賞には、福島県相馬市での太陽光と水素による地産地消型事業や、愛知県豊橋市での下水汚泥などによるバイオマス発電、熊本県南関町での竹とバークによるバイオマス発電など4件が選ばれた。

 「新エネ大賞」は、再生可能エネルギーや燃料電池など、新エネルギーに関する機器開発や設備導入、普及啓発の取り組みを公募し、優れた事例を表彰することを通じて、新エネルギーの導入を促進することを目的としている。

 2020年度は、新たに「地域共生部門」を創設するとともに、「先進的ビジネスモデル部門」を衣替えして「分散型新エネルギー先進モデル部門」とした。新設の「地域共生部門」では、エネルギーの地産地消、地域活性化、レジリエンス向上などに寄与する点を重視し、「分散型新エネルギー先進モデル部門」では、固定価格買取制度(FIT)に依存しないビジネスモデルとして分散型電源を明確に打ち出すという観点から評価ポイントを変更したという。

 今年度は、55件の応募があり、審査の結果、経済産業大臣賞4件、資源エネルギー庁長官賞7件、新エネルギー財団会長賞10件、審査委員長特別賞1件の合計22件を新エネ大賞に選出した。

 経済産業大臣賞の4件は、新設の「地域共生部門」から2件、「分散型新エネルギー先進モデル部門」から1件となり、地域に根差し、FITに依存しない事業モデルを構築した再生エネルギー関連プロジェクトが高く評価された。

 「相馬市スマートコミュニティ事業」は、出力1.6MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を系統連系せず、自営線を通じて近隣の下水処理場に給電する仕組み。余剰電力を水素製造や汚泥乾燥などに活用することで、需給バランスを維持する。事業主体はIHI、相馬市、パシフィックパワー(関連記事:IHI、相馬市で「再エネ水素」からアンモニア製造)。

 「豊橋市バイオマス資源利活用施設整備・運営事業」は、下水・浄化槽汚泥のほか生ごみを含めた複合バイオマスを下水処理場に集約して、メタン発酵により1MWのバイオガス発電を行う。PFI手法により、効率的な整備・運営を実現している。事業主体は、豊橋市上下水道局(関連記事:下水処理場が「太陽光+バイオマス発電所」に )。

 「竹とバークを燃料としたORC熱電併給設備によるバイオマスエネルギーの有効活用」では、地域で未利用となっている竹とバーク(樹皮)を使い、約1MWの電気と6795kWの熱出力のコージェネレーション(熱電併給)システムを構築し、隣接地のグループ会社に電気と熱エネルギーを販売している。事業主体は、バンブーエナジー(関連記事:バンブーエナジー、熊本県南関町に「竹・コージェネ」を完工)。

この記事のURL https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/news/020201868/