富山市は、市の郊外に位置する大沢野地区(旧上新川郡大沢野町)で実施する公共施設複合化事業で、清水建設を代表とする企業グループを優先交渉権者に決定した。

 同事業は、既存の行政サービスセンターや文化会館などを解体し、約2万m2の土地にBTO方式で公民館、図書館などの機能を持つ複合施設を整備し、その余剰地に民間事業者の負担で自主提案施設を整備するというもの。RO方式で隣接地にある既存施設(大沢野生涯学習センター)も一部改修し、複合施設の別館として一体的に活用する。複合施設の供用開始は2023年4月以降を予定し、事業期間は15年間だ。2020年7月から2021年1月にかけて公募プロポーザルを実施した。

完成予想パース。左が既存施設(現大沢野生涯学習センター)、中央が新設施設、中央奥が自主提案施設(温浴施設)(資料:富山市)
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 清水建設グループの提案は、地上2階建て、延べ床面積約3750m2の新たな複合施設と、余剰地に自主提案事業の温浴施設を整備するというもの。余剰地は定期借地権を設定して借り受ける。加えて、改修して活用する既存施設の余剰床を借り受け、そろばん教室や市民活動スペースを整備・運営する。複合施設の整備費用、維持管理・運営費用、既存施設の改修・解体費用など市に提供するサービスの対価であるサービス購入費の提案価格は、市が提示した上限額の35億8700万円に対し、30億4892万1857円(いずれも消費税含まず)だった。

 新たな複合施設は、「おおさわの ふらり」を事業コンセプトに、1階は多目的ホール、図書館、交流スペース、執務室、会議室など、2階は和室、調理実習室、会議室などで構成。「ふらり」と立ち寄りたくなる新しい多世代交流拠点とする。図書館は「交流・活性化の核」と位置づけ、ホワイエと一体的に整備して、自然光が入る高さ最大6.5mのゆとりある空間とする計画だ。新複合施設の奥に温浴施設を配置する。

 グループの構成企業は清水建設、三由建設、鈴木一級建築士事務所、ホクタテのほか、自主提案施設事業者として光陽興産、木谷綜合学園が名を連ねている。