神奈川県平塚市は1月に、Park-PFIを活用した湘南海岸公園龍城ケ丘ゾーンの公園整備と管理運営を担う民間事業者に積水ハウスを代表とする企業グループを選定した。整備対象である湘南海岸公園龍城ケ丘ゾーンは、JR平塚駅から約1.35kmの平塚市龍城ケ丘にある。老朽化によって2013年に廃止された龍城ケ丘プールの跡地と、その東側の樹林地で、広さは約2万4000m2。

公園のイメージ図(資料提供:平塚市)
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公園内の施設配置(資料提供:平塚市)
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 積水ハウスグループの提案は、Beach Life Base Hiratsuka(ビーチ ライフ ベース ヒラツカ)をコンセプトにマルシェ、カフェ、レストランの施設のほか、芝生の丘、イベントプレイス、芝生広場、スポーツフィールドといった空間、夕日の絶景を楽しめるサンセットテラス、海岸に面したシーサイドテラスとビーチプロムナード、緑の空間として市民協働の森などを整備するというものだ。サンセットテラスは津波避難施設も兼ねている。海岸に面するポテンシャルを生かし、ハード・ソフトの両面で平塚の魅力を盛り込んだ「目的を持って訪れる公園」を目指す。

 また平塚市は公募時の条件として、できる限り既存樹木を残すことを求めていた。提案は、その条件にのっとった上、海岸にふさわしい新たな植栽も施し、緑豊かな公園とする。海岸側と道路側に樹木を配置し、飛砂被害にも備えた計画となっている。このゾーンを含む藤沢から大磯までの約11kmにおよび白砂青松の景観にも配慮。既存の景観が失われないようにしている。

 1月29日の定例市長記者会見で、落合克宏市長は、市民から挙がっていた樹木の伐採とそれに伴う飛砂被害・津波被害の拡大への懸念に対し、それらを考慮した計画になっていることを説明。「公募にあたり、市民の不安の声に対応するプランを求める要求水準書を事業者に示した結果、条件を満たした、平塚の海岸に最もふさわしい提案に決定した。今後はこの提案をもとに、さらに必要な調整をし、より良い公園計画にする」と話している。

 公募は2019年9~12月にかけて実施した。積水ハウスのグループは、全体の統括管理を行う同社のほか、パスコ、石勝エクステリア、木村植物園、鴻池組、中澤組、積和不動産の計7社で構成される。今後は、2月中に基本協定を締結した後、市民向け説明会や意見交換会、市との協議などを経て2021年12月に着工、2022年12月に供用開始を予定している。