土浦市、関東鉄道(茨城県土浦市)など11団体で構成される「つちうらMaaS推進協議会」は、2021年2月15日から観光客の周遊促進や市民の移動手段確保を目的として「つちうらMaaS実証実験」を実施する。2021年3月12日までに以下の4つの実証実験を実施する。

■「つちうらMaaS実証実験」の概要
実験項目 場所 期間
ジョルダン「乗換案内」アプリでの各種チケット販売・利用 土浦市内各店・施設 2月15日から3月12日まで
自転車道(つくば霞ヶ浦りんりんロード)での電動キックボード走行実験 りんりんロード一部区間(土浦市真鍋) 2月16日から2月20日まで
AIコミュニティバス運行実験(顔認証、マイナンバーカード認証) 土浦市新治地区 2月22日から3月11日まで
自動運転一人乗りロボ「ラクロ」 走行実験 土浦市新治地区 2月26日・27日

 ①ジョルダン「乗換案内」アプリでの各種チケット販売・利用」では、タクシーを含む様々な交通の経路検索が行え、スマートフォンで「つちうらMaaSモバイルチケット」を購入・利用できる。施設、店舗、バス、遊覧船などが利用でき、各チケットには割引や利用特典が付く。新型コロナウイルス感染症が拡大する中、チケット販売のキャッシュレス化により、利用者と事業者の接触機会を抑えることもできる。

「乗換案内」アプリでチケットを購入する利用イメージ(画像:つちうらMaaS推進協議会)

 ②自転車道(つくば霞ヶ浦りんりんロード)での電動キックボード走行実験では、将来的にラストワンマイルの移動手段の1つとして期待されている電動キックボードの活用可能性を探る。使用する電動キックボードは、Kintone(茨城県常総市)の「KINTONE MODEL ONE」。電動キックボードを利用する際のすれ違い・追い抜き・並走などの安全性を確認する。

実証実験で使用する電動キックボード「KINTONE MODEL ONE」(画像:つちうらMaaS推進協議会)

 ③AIコミュニティバス運行実験では、公共交通不便地域である新治地区において市民の移動手段を確保することを目的に、同地区と既存路線バスのバス停・商業施設とをコミュニティバス(無料、1台8人乗り)で結ぶ。3月2日までは時刻表に基づく運行を、3月3日からはNTTドコモによるオンデマンド乗合交通システム「AI運行バス」による運行を行う。また、乗車にあたっては、NECソリューションイノベータ(東京都江東区)の顔認証システムと、ICTまちづくり共通プラットフォーム推進機構(前橋市)のマイナンバーカード公的個人認証システムによる認証も実験する。

自動運転1人乗りロボ「ラクロ」(画像:つちうらMaaS推進協議会)

 ④自動運転一人乗りロボ「ラクロ」走行実験では、実験(3)のAIコミュニティバスのバス停から自宅までのラストワンマイルを担う移動手段として、自動運転一人乗りロボの走行実験を行う。実験で使用するZMP(東京都文京区)の「ラクロ」は、自律移動機能を搭載しているため、既存のシニアカーや電動車いすのように手動操作をする必要がない。このため、誤操作による事故を回避でき、高齢者などが安全に自宅まで移動できる手段として期待できるという。

 「つちうらMaas」は、国土交通省の「令和2年度日本版MaaS推進・支援事業」に選定され、今回の実証実験の準備を進めてきた。過疎地や観光地における移動手段の確保など、地域の課題解決のためにこれら移動手段の全国普及を目的としている。