1月20日に開会した第201回通常国会では、内閣府や国交省、文部科学省などがPPP/PFIやまちづくりに関する法案(改正法案)を提出している。こうした法案の中から主なものについて概略を紹介する。今回は、2019年の通常国会で廃案になっていた「国家戦略特別区域法改正法案」の内容を整理する。

 国家戦略特別区域法改正法案の主な目的は「スーパーシティ」構想の実現に向けた制度の整備だ。2019年の通常国会で廃案になり、修正を加えて今国会に提出した。

 「スーパーシティ」とは、AIやビッグデータを活用し、自動運転やキャッシュレス、行政手続きの簡易化や遠隔医療・教育など、生活全般をスマート化する「まるごと未来都市」。実現には複数のサービス間でデータを収集、整理し提供するデータ連携基盤(都市OS)が必要となる。改正法案は、その整備事業を法定化し、事業主体が国や自治体などに保有データの提供を求めることを可能にする。

(資料:内閣府)

 また、複数分野の規制改革を同時に実現できるよう、スーパーシティ用の特別な手続きを整備する。現行の国家戦略特区では、区域計画の決定と規制改革が別々のプロセスになっており、計画立案中に各省と個別に調整を行わなければならない。対して、スーパーシティの事業計画は、案の段階で内閣府が仲立ちし、各省に必要な特例措置を求める。その内容を各省調整に先立って公表することで、各省の検討が一体的に進むようにする。ただし、事業計画案について事前に住民の合意を得ておくことが前提だ。

(資料:内閣府)

 昨年提出の改正案に加え、スーパーシティ同士が相互に連携できるよう、接続仕様(API)の公開を義務づける。さらに、法施行3年後を目途に、データ連携基盤の整備や事業実施の状況を踏まえ、施策を見直す規定を設けている。

 2018年の国会提出法案から引き継いだ内容として、自動車の自動運転、ドローンの遠隔操作または自動操縦と、これらに関連する電波利用などの実証実験について、関連4法(道路運送車両法、道路交通法、航空法、電波法)を一括で許可する制度の創設がある。

(資料:内閣府)

 上記以外では、旅館業法の特例である「特区民泊」の監視強化を今回の改正案で新たに盛り込んだ。事業者に暴力団排除規定などの欠格事由を設け、立ち入り検査や業務改善命令、違反者に対する罰則を規定する。

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