1月20日に開会した第201回通常国会では、内閣府や国交省、文部科学省などがPPP/PFIやまちづくりに関する法案(改正法案)を提出している。こうした法案の中から主なものについて概略を紹介する。今回は「都市再生特別措置法等(都市再生特別措置法、都市計画法、建築基準法)改正案」の内容を整理する。

 都市再生特別措置法等(都市再生特別措置法、都市計画法、建築基準法)改正案は、「魅力的なまちづくり」と災害対策「安全なまちづくり」の2つが柱になっている。さらに、「魅力的なまちづくり」には、駅前などの「まちなか」を対象とするものと「居住エリアの環境向上」を目指すものがある。

「居心地が良く歩きたくなる」まちなかのイメージ
(資料:国土交通省の都市再生特別措置法等改正案の概要より)

 「まちなか」では、「居心地が良く歩きたくなる」空間づくりを推進する(関連記事:「まちなかウォーカブル推進プログラム」を策定・公表、国交省)。具体的には、市町村の「都市再生整備計画」に「滞在快適性等向上区域」を設定できるようにし、区域内での車道の一部広場化や、民間によるオープンスペース提供を促す。これらの取り組みには、交付金や税制特例などで支援する。また、区域内では駐車場の出入り口をメインストリート側ではなく裏道側に設ける規制を導入。「車」中心のまちから「人」中心のまちへの転換を図る。

 道路や公園でイベントを開催しようとする際、まちづくり会社など市町村が指定した「都市再生推進法人」が窓口になることで、占用手続きをスムーズに進められるようにする。国土交通省は、2025年度までに100市町村以上が「滞在快適性等向上区域」を設定することを目標としている。

 居住エリアの環境向上では、病院や店舗など日常生活に必要な施設の充実を図る。市町村が「立地適正化計画」で定めた「居住誘導区域」内では、こうした利便施設の用途や容積率の制限を緩和できるようにする。また、「居住誘導区域」内の都市インフラ改修に対し、国が交付金などで支援する。立地適正化計画とは、居住機能や医療・福祉・商業、公共交通といった都市機能を誘導し、都市全域を見渡したマスタープランのことで、国土交通省は「市町村マスタープランの高度化版」と位置付けている。

 一方、「安全なまちづくり」に関する改正案には、「災害ハザードエリアにおける新規立地の抑制」「災害ハザードエリアからの移転の促進」「災害ハザードエリアを踏まえた防災まちづくり」が盛り込まれている。

 防災まちづくりでは居住エリアの安全確保を進める。「居住誘導区域」から災害の危険が高い「災害レッドゾーン」を原則除外するほか、市町村による「防災指針」作成を進める。2025年までに、立地適正化計画のあるすべての自治体が防災指針を作成することが目標だ。

・発表資料

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