ドローンの安全飛行に向けてドローンユーザーと土地所有者をつなぐ上空シェアリングサービス「Sora:Share(ソラシェア)」を運営するトルビズオン(福岡市)は3月6日、福岡県宗像市と共同でドローンを用いた物流配送の実証実験を実施する。

実証実験で使用するドローン(出所:トルビズオン)
実証実験で使用するドローン(出所:トルビズオン)
[画像のクリックで拡大表示]

 イオン九州の協力のもと、住民からの日用品の注文対応、ドローン離陸地点への車両による物品配送、物資のドローンへの積み替え、ドロ−ンの自律飛行による住民への商品輸送までの一連の流れを検証する。

 使用する機体は中国DJI製「M300」を使用する。積載量は1kg程度で、日用品など比較的軽量なものを予定する。ドローンの安全飛行に向けて、航路敷設(飛行ルートの設計・設定)はソラシェア上で行う。また、離陸地点と着陸地点にはパイロットが待機し、離陸と着陸のみ手動飛行に切り替える。

 ドローンの着陸地点は宗像市立自由ヶ丘中学校グラウンド、離陸地点は同中学校から直線距離で約700m離れた資材置き場の予定。両地点間を流れる水路(朝町川)の上空を自律飛行する計画で、飛行航路は約1km、飛行時間は約10分、飛行回数は2回になる。

 ソラシェアは、2018年10月に開始したサービス。ドローンが飛ぶ地点を3次元のドメイン(住所)で管理し「地権者合意」をつなぎ合わせることで空の道をつくる「Sky:Road」、ドローンユーザーと土地所有者をつなぎ空撮や練習するための空をシェアする「Sky:Market」を提供する。

 トルビズオンはソラシェアを活用し、自治体と連携してドローン物流配送実験を実施している。これまでに福岡市(2019年5月)、山口県下関市(同年11月)、茨城県つくば市(2020年2月)、神戸市(同年8月)、佐賀県多久市(同年10月)での実績がある。

 宗像市では、開発から半世紀が経過し高齢化・人口減少が進む住宅団地の再生事業に取り組んでいる。「サービスが人の近くに移動してくる社会」をコンセプトに、これまでの人が商業施設や店舗に移動する生活様式から、商業施設や店舗が人のもとに移動しサービスを提供する「ショップモビリティ」の実証事業を実施した。

 2021年10月から3カ月間、自由が丘地区の公園にキッチンカーなどの移動式店舗が集まり、2500人以上が利用するなど好評を得た。今回のドローン物流配送の実証実験もその一環となり、当日は同地区の住民と意見交換を行う第1回目のワークショップも開催する。今後も、住民の利便性向上や暮らしの質の向上を目的とした実証事業を継続していく。