堂島川対岸から見た外観イメージ図(資料提供:大阪市)
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未来医療国際拠点の位置図(資料:大阪市)
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建築概要(資料提供:大阪市)
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 大阪市は、北区中之島4丁目の市有地に、再生医療を中心とした未来医療の国際的な拠点の整備を目指す「中之島4丁目用地における未来医療国際拠点整備・運営事業」について、公募プロポーザルの結果、日本生命保険相互会社を代表とする企業グループを開発事業者に選定した。応募は同グループ一者だけだった。グループは複合研究施設の未来医療R&Dセンター、医療・健診施設の未来医療MEDセンター、交流施設の中之島国際フォーラムから成る地上17階建て、延べ床面積約5万8000m2の複合施設を提案した。

 グループの構成企業は、代表の日本生命保険のほか京阪ホールディングス、関電不動産開発の三者だ。建設地は、京阪電鉄中之島駅の東方約200mの場所にあり、面積は8600m2だ。提案によると、整備するのは1・2階部分がつながっている2棟のセンターで、1・2階部分は交流施設の中之島国際フォーラムとなる。

 複合研究施設の未来医療R&Dセンターは、オフィス(約1万4600m2)、研究開発支援施設(約4100m2)、交流促進施設(約500m2)から成り、オフィスには、未来医療国際拠点(以下、拠点)の活動と関わりのある企業や研究機関などの入居を想定している。研究開発支援施設の部分は、治験関連施設やインキュベートスペース、産学医連携のためのスモールオフィスやコワークスペースなどを備える。

 医療・健診施設の未来医療MEDセンターは、先端医療や治験を通じた未来医療の実践の場で、病床数170床程度の病院(約1万2000m2)、クリニック(約3600m2)、最新の検査機器や高度な健診技術を活用した高精度の健診サービスを提供する高度健診センターで構成する。

 中之島国際フォーラムは、イベントや国際学会、国際会議の場として活用するスペースで、コミュニティーカフェや企業ショールームなどの交流促進施設(約1200m2)、カンファレンスセンター(約1700m2)などから成る。周辺の施設や街区とつながる緑道やデッキ、施設内を通り抜けできる通路を設け、歩行者の利便性向上や交流と賑わいの創出にも配慮した施設計画となっている。

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提案概要(資料提供:大阪市)
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 公募内容は、再生医療を中心とする未来医療の臨床研究から実用化、産業化までを一貫して進める国際的な拠点「未来医療国際拠点」を整備・運営するというもの。拠点には、再生医療の研究開発を支援する「研究開発支援機能」、幅広い産業分野との接点を創出し、再生医療の実用化と産業化を支援する「インキュベーション機能」、人材育成やコミュニティー形成などを促進するための「オープンイノベーション機能」が求められていた。

 事業スキームは、事業者が定期借地権を設定して用地を借り受け、拠点と、事業者提案による利便施設や交流促進施設などからなる複合施設を整備・運営するという条件だった。用地の賃料は、参考値として月額1298万6000円が提示された。なお、拠点部分は、拠点の機能を推進するために、2019年9月頃に産官学などで組織する予定の非営利型の法人「(仮称)未来医療推進機構」がマスターリースし、企業や医療法人へと貸し付ける形にする。これらの条件に基づき、上記の提案がなされた。

未来医療国際拠点の整備運営スキーム(資料:大阪市)
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 市は1月31日、外部有識者らによる選定会議でグループを優先交渉権者に決定。今後は8カ月以内を目途に基本合意書を締結する予定だ。