東京都新宿区は、区の事業や業務に関する提案を募って事業化する民間提案制度を2022年4月1日から始める。民間事業者やNPO法人などのノウハウを生かす。

民間提案制度の手続きの流れ(資料:新宿区)
民間提案制度の手続きの流れ(資料:新宿区)
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 提案は、独自性や実現性、区の財政負担の軽減効果などを踏まえ、区の委員会が評価する。提案が採用された場合、原則としてプロポーザル方式で実施者を決める。提案者には、プロポーザルの最終評価点に5%加点するインセンティブを与えるのが特徴だ。なお、提案者にしかできない事業については、その提案者に実施してもらう。

 区に提案できるのは、提案した事業を自ら実施できる法人や団体。個人の提案は受け付けない。提案は、区の既存事業や、区が提起した課題に対して行う。加えて、「区民サービスの向上」「効果的・効率的な業務の推進」「財政の負担軽減」のいずれかに当てはまる必要がある。

 区は、600以上の既存事業をウェブサイトで公表したほか、提案を求めている課題として、以下のような項目を例示している。

  • 区有施設にデジタルサイネージを設置して広告収入を得る方法
  • 庁舎内や区民への通知の封筒に広告を掲載して広告収入を得る方法
  • 区有施設へのネーミングライツの方法
  • 文化センターや博物館の空きスペースの活用方法
  • 区立図書館が所蔵する新宿区やその周辺の資料をデジタル化・アーカイブ化する方法
  • 外国人の住民に防災知識を普及させるため、防災講座の開催や防災学習アプリの提供を効果的・効率的に行う方法
  • 高齢者のスマートフォン講座といった、デジタル・デバイト(ITを利用できる人とできない人の格差)解消に向けた取り組み

 区は制度の実施に先立ち、法人や団体から、提案の検討段階での相談(事前協議)を受け付けている。