東京急行電鉄は、川崎市の等々力緑地再編整備事業について、PFI事業案を提出した。市は3月7日にこれを受理、審査・検討を開始している。PFI法第6条第1項に基づくもので、民間事業者から公共施設の管理者に対してPFI事業を提案できる制度だ。提案を受けた管理者はその案を検討し、遅滞なく結果を通知する義務がある。川崎市によれば、公募によらないPFI事業の民間提案は、全国でも珍しいという。

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左は「等々力緑地概要」(平成30年4月)による現況図。上は東急電鉄が提案したコンセプト(資料提供:2点とも川崎市)
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 提案の内容は、等々力緑地全体の企画・設計・建設・維持管理までを民間事業者が一貫してプロデュースするというもの。施設規模や内容などを抜本的に見直すことで、維持管理費を削減し、市の財政負担の軽減に寄与する。「非日常を日常に」をコンセプトに掲げ「これまで非日常的だったものを日常的に提供する空間とし、市民のQOLが向上する、次世代のモデルとなるパブリックスペース」を目指す。

 等々力緑地は川崎市のほぼ中央に位置し、面積は約42.9ha。緑地内にはJリーグ川崎フロンターレが本拠地とする陸上競技場をはじめ、硬式野球場、テニスコート、サッカー場、市民ミュージアム、とどろきアリーナなどの施設がある。川崎市は2018年11月から再編整備に向けたマーケットサウンディングを開始(関連記事)、対話の場で東京急行電鉄からPFI事業提案の示唆を受けていた。

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PFI法による民間提案の流れ(資料:川崎市)