京都市は、下京区の梅小路公園内に、民間事業者の提案による新たな「賑わい施設」の設置を計画している。2018年11月から2019年2月にかけて民間事業者の公募・選定を実施し、応募2者のうち、アイススケートリンクを含む複合施設を提案したビバ(京都市)を、事業者に選定した。ビバはスポーツクラブの運営に加え、公園やスポーツ施設の指定管理などを手がける地元の企業だ。

梅小路公園に設ける「賑わい施設」のイメージ。冬はアイススケートリンク、夏は樹脂等の素材を使ったスケートリンクとなる(資料提供:京都市)
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梅小路公園に設ける「賑わい施設」の周辺状況(資料:京都市)
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 建設予定地は、公園内の七条入口広場の東側にある敷地で、面積は1200m2。3月16日に開業予定のJR西日本の新駅、梅小路京都西駅に近接する場所だ。市は飲食店と売店、無料の休憩所などを含む民設民営による賑わい施設の設置を計画。ビバの提案は、冬はアイススケートリンク、夏はノンアイスリンクかパデルコートとして利用する屋外型スポーツ施設を建設するという内容で、公募条件にある飲食店、軽食売店、無料休憩所も併設する。ノンアイスリンクとは、樹脂などでできた氷を使わないスケートリンクで、パデルとはスペイン発祥で、日本でも広まりつつあるテニスとスカッシュを合わせたようなラケット競技だ。

 提案によると、スポーツ施設やレストランは、23時まで営業する。また、スポーツ施設は、ジュニア向けのスポーツスクールの開催や地域の小学校などへの貸し出しも計画。レストランでのメニュー展開や、イルミネーションなどのイベント実施については、公園内の既存の飲食・物販店とも調整、連携を図るとしている。ビバから市に支払う敷地の使用料は年間1020万円。事業期間は概ね20年間だ。これらの実現により、公園利用者の利便性向上と、夜間や冬期の新たな賑わいの創出、および公園内の既存施設や周辺地域の活性化を目指す。

 市は、これらを意欲的な提案と評し、新駅開業を控え、来園者増加が見込まれる梅小路公園の新たなシンボルになる施設と期待を寄せている。選定理由では、周辺に類似の施設がない新たなスポーツ施設が、新たな賑わいを生み出し、それが既存の公園施設や地元商店街へと波及していくこと、および、施設の計画から運営まで、一貫して市内の事業者が担うことで、利益が市内の事業者に還元できる点などを評価している。

 新駅と駅周辺のホテルや商業施設の開業により、梅小路公園の来園者増加が見込まれることから、京都市は今回の賑わい施設の設置を計画した。公募では、公園利用者の利便性向上と公園の周辺も含めた地域の活性化を軸に、特に公園利用者が減少する夜間や冬期の賑わいの創出、京都市内の事業者の活用、公園内の既存の飲食・物販施設との連携などへの提案を求めていた。審査は、申込事業者の状況、計画の内容、価格評価の3つの観点で、100点満点で実施。なかでも「計画の内容」に含まれる公園利用者の利便性向上、公園及び周辺地域の活性化と、価格評価の3項目の配点が高かった。ビバの得点は77.3点で、もう一方の事業者は73.5点だった。今後は、2019年度中の開業を目指して、必要な手続きを進めていく。