宮城県女川町と日立システムズ(東京都品川区)は4月1日から、地域活性化の新たな取り組みとして、同社の社員3人が女川町に移住し、テレワークをしながら地域活性化事業の創生を行う協創プロジェクトを開始する。

女川町に移住する日立システムズ社員3人と、活動拠点となる女川フューチャーセンターCamass(出所:日立システムズ)
女川町に移住する日立システムズ社員3人と、活動拠点となる女川フューチャーセンターCamass(出所:日立システムズ)
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 女川町は、宮城県の東端である牡鹿半島の基部に位置し、水産業を基幹産業とする人口約6000人の港町。2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けたが、その後、復興まちづくりを推進してきた。

 日立システムズは、2021年度から地方創生や地域活性化に向けた事業推進のタスクフォースを設立。社会課題解決ワークショップなどで交流があり、官民連携のまちづくりを強力に進めている女川町に魅力を感じ、「現地に移住して地域課題を理解したうえで女川町発のサービスを立ち上げたい」と町側に提案し、相互理解のもと協創プロジェクトを立ち上げた。地域活性化につながるデジタルサービスの創出とともに、日立システムズ従業員の地方での新しい働き方、女川町の活動人口の創出を推進していく。

 社内公募に自ら応募し、オーディションを経て選抜された社員3人が実際に現地に住み、女川町の地域課題を深く理解したうえで地域とともに解決を目指す。移住する社員3人は専任となる予定で、本社の組織や本質的な解決すべき課題を理解し、新しい価値を創出する人材であるデザインシンカーと連携しながらプロジェクトを遂行していく。移住期間は、まずは2年間を予定する。

 プロジェクトの参加メンバーは、女川町総務課公民連携室3人、女川町商工会3人、NPO法人アスヘノキボウ2人を中心に、日立システムズの現地移住メンバー3人と東京のプロジェクトメンバー5人を加えた合計16人規模でスタートする。コミュニケーションを密に取りながら、以下の3つのステっプを踏んで協創していく。

  • Step1
    女川町の住民の生活や来訪者の実態等を把握し、課題を深く理解する
  • Step2
    女川町の住民や来訪者にとって、どのようなまちが望ましいか、まちのめざす姿、進むべき方向性を検討する
  • Step3
    めざす姿を実現するためのデジタルサービスをデザインし、実証実験、評価、導入検討を行う

 現地活動には「女川フューチャーセンターCamass」などを活用する。フューチャーセンターとは日常の組織では出会うことの無い人々が集まって創造的に未来を議論する場として欧州で誕生した施設のことで、震災から復興する場にこそ、このような仕組みが必要でないかとの考えから2015年に開設した。町内外のさまざまな業界や立場、世代の人々が集まる機会や場所を提供し、今までにない新しい解決策・事業や仕組み、ルールなどを見出し、実行していく場になる。