三井住友カード、ビザ・ワールドワイド・ジャパン(東京都千代田区)、日本信号、QUADRAC(東京都港区)は、Visaカードのタッチ決済で地下鉄を利用できるようにする実証実験を行う。福岡市交通局が運営する福岡市地下鉄の一部区間に、従来の交通系ICカードとタッチ決済機能付きのカード(クレジット、デビット、プリペイド)の両方が使える一体型自動改札機を設置し、来街者の利便性を高める。福岡市の「福岡市実証実験フルサポート事業」の採択プロジェクトの一つとして実施するもので、期間は2022年5月から23年2月末まで。

タッチ決済機能付きVisaカードを使った地下鉄の利用イメージ(出所:三井住友カード)
タッチ決済機能付きVisaカードを使った地下鉄の利用イメージ(出所:三井住友カード)
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 実証実験の対象となる駅は、地下鉄空港線の福岡空港、東比恵、博多、祇園、中洲川端、天神と地下鉄箱崎線の呉服町。タッチ決済機能付きのVisaカードを利用することで、券売機で切符を買ったり、ICカードにチャージしたりすることなく、移動から買い物・宿泊といった一連の行動をスムーズに行える。

一体型自動改札機を設置する福岡市地下鉄の実験区間(出所:三井住友カード)
一体型自動改札機を設置する福岡市地下鉄の実験区間(出所:三井住友カード)
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 実証実験では、三井住友カードがプロジェクトを統括し、クラウドシステム型交通乗車システム「stera transit」を提供する。Visaのタッチ決済に関するソリューションなどはビザ・ワールドワイド・ジャパン、交通事業者向け決済および認証に関するSaaS型プラットフォームはQUADRACがそれぞれ提供し、一体型自動改札機の開発は日本信号が担う。

 福岡市と福岡地域戦略推進協議会(FDC)は、先端技術を活用して社会課題の解決を目指すため新たなサービス・ビジネス創出を促進する「福岡市実証実験フルサポート事業」に取り組んでいる。同事業では2022年3月、「クレジットカードのタッチ決済機能を活用した鉄道改札機通過に関する実証プロジェクト」を採択し、福岡市地下鉄を実証フィールドとして提供するなどプロジェクトをサポートしている。

 三井住友カードらによる発表資料によると、公共交通機関におけるVisaのタッチ決済は世界で約500の鉄道・バスなどに導入されているという。国内では南海電気鉄道や横浜市営バスがVisaタッチ決済の実証実験を進めている。