実証実験の告知サイト(資料:熊本市)
実証実験の告知サイト(資料:熊本市)
実証実験の実施場所(資料:熊本市)
実証実験の実施場所(資料:熊本市)
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改修前(左)と改修中の町屋(資料:熊本市)
改修前(左)と改修中の町屋(資料:熊本市)
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 熊本市は、城下町の趣を残す新町・古町地区で、歴史的建造物などを活用する実証実験を行う。町屋をショーウィンドウに利用したり、大正時代の銀行建築にポップアップショップを誘致したりと、複数のプロジェクトを予定する。期間は3月21日から4月11日。

 熊本市は2020年6月に国から「熊本市歴史的風致維持向上計画(くまもと歴史まちづくり計画)」の認定を受けた。計画では市が維持向上すべき「8つの歴史的風致」を定めており、このうち新町・古町地区を中心とした「城下町地区」は、優先的・重点的に取り組みを進める「2つの重点区域」の1つだ。

 今回の実証実験はこの計画が契機で、市は「いわゆる集客を優先したイベントではなく、将来的なまちづくりを見据えた実験的な取り組み」としている。長期的なコンセプトは「五感散歩」で、「感性が刺激され、つい歩いてみたくなるような、小さなデザインが溢れるまち」を目指すという。

 実験会場は新町・古町地区の一角・唐人町通り(延長約 240m)と明八橋周辺。実験期間中を通じて町屋活用実験「マドカイ」と明八橋周辺のライトアップを実施するほか、3月27日〜4月4日にテナント誘致実験「ハイカラ百貨店」、4月4日に休診日の病院駐車場を利用した「町屋蚤の市」と、まち歩き「古町小町とお散歩」を開催する。

「マドカイ」は、町屋の道路面を借り上げてショーウインドウを設置、QRコードを表示してオンライン販売を行うもの。町屋を無人店舗に活用して賑わいを創出する狙いだ。省スペースで貸す側も借りる側も負担が少なく、ライトアップで夜間景観にも寄与する。

「ハイカラ百貨店」は、大正時代に建てられた「旧第一銀行熊本支店」(現在は空調メーカーのショールーム「PSオランジュリ」)をギャラリーとして工芸作品などを展示し、「マドカイ」同様にオンライン販売する。作家やブランドの誘致は2020年に地元有志が設立した一般社団法人KIMOIRIDONが行う。KIMOIRIDONはほか、町屋の賃貸借・使用貸借システムの構築や、蚤の市・まち歩きの支援を手掛け、今後の継続的な運営体制の主軸を担う予定だ。