沖縄県宮古島市伊良部地区にある下地島(しもじじま)空港に、三菱地所が建設していた「みやこ下地島空港ターミナル」(延べ面積=1万2027m2)が竣工し、3月30日に開業する。

 新ターミナルは三菱地所のほか、國場組、双日が出資する下地島エアポートマネジメントが運営する。開業に合わせて、沖縄県や宮古島市、沖縄観光コンベンションビューローなどと連携し官民一体で路線の誘致を進めてきた。その結果、格安航空会社(LCC)のジェットスター・ジャパンが成田空港路線(最大1日1往復)を3月30日から開設するほか、同社は7月からは関西空港路線(同)の運航も開始する。また、やはり7月から香港のLCC「香港エクスプレス」が香港路線(週3往復)を就航させる。

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(左)みやこ下地島空港ターミナルのエントランス(写真:三菱地所)、(右)屋根の構造材に断熱効果の高いパネル「CLT」(直交集成材)を使用したチェックインロビー(写真:三菱地所)
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(左)国内線および国際線の共用搭乗待合室(写真:三菱地所)、(右)水をたたえた、搭乗待合室に隣接する水盤(写真:三菱地所)

 空港ターミナルは、宮古島市のキャッチフレーズである「エコアイランド宮古島」に合わせた省エネ構造が特徴。深いひさしや積極的な自然換気などの工夫で、国が基準とするビルと比べて68%の一次エネルギーを削減する計画だ。屋根の構造材には断熱効果の高いパネル「CLT」(板の方向が層ごとに直交するように重ねて接着した集成板)を採用した。これにより林野庁の平成28年度「CLTを活用した建築物等実証事業及び森林・林業再生基盤交付金制度」を活用する。また、民間ならではのノウハウで、随所にリゾート感があふれるテーストに仕上げている。

 今後は香港のほか、台湾、韓国などからの訪日客を呼び込むことも目指していて、引き続き台湾や韓国路線の誘致活動を展開していく。

 沖縄県が運営する下地島空港は1979年7月の開設以来、主としてパイロット訓練用の飛行場として使われてきたが、フライトシミュレーターの普及などもあって利用が減少していた。だが、2015年の伊良部大橋(全長3540メートル)開通により状況が一変した。同大橋が「インスタ映え」する観光地として人気が急上昇するとともに、下地島が伊良部島を経由して宮古島と陸路でつながったことにより、沖縄県は下地島空港の利活用を模索するようになった。2015年、沖縄県は下地島空港および周辺用地の利活用事業者を公募し、三菱地所が候補事業者に選定された。三菱地所は同年、旅客ターミナル施設を整備し、国際線や国内線旅客および、プライベート機を受け入れる事業計画を打ち出していた。