さいたま市は、旧大宮図書館の施設を活用する事業者の公募型プロポーザルを実施する。新型コロナウイルス感染拡大防止のためにスケジュールを後ろ倒しに変更した。参加表明書類の提出は5月15日まで、提案書類の提出は6月12日まで。資格審査の結果を7月上旬に通知し、8月上旬に書類とプレゼンテーションの審査を行う。優先交渉権者の決定は8月中旬の予定だ。説明会・現地見学会は個別対応とし、申し込み日の期限は設けていない。

旧大宮図書館。武蔵一宮氷川神社の参道沿いに位置し、二の鳥居、ケヤキ並木と一体化した景観を形成している(出所:さいたま市役所)
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「大宮駅東口周辺 公共施設再編/公共施設跡地活用 全体方針」で位置付ける3つのエリアと再編の対象施設(出所:さいたま市)
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 旧大宮図書館は1972年竣工。2000年以上の歴史を持つとされる武蔵一宮氷川神社の参道沿いに立地する。2018年10月策定の「大宮駅東口周辺 公共施設再編/公共施設跡地活用 全体方針」では、旧大宮図書館を中心とした「氷川神社エリア」について、「氷川の歴史・文化を継承・発信し、地域資源と調和した空間を演出するエリア」と位置付けている。

 事業の対象施設は旧図書館(敷地面積2534m2、床面積3521m2)とその駐車場(敷地面積1318m2)で、提案は旧図書館だけの活用でもよい。事業は定期建物賃貸借契約により、事業者からテナントへの転貸借も可能とする。貸付期間は5年以上10年以内。準備および清算期間としてそれぞれ最長6カ月間設定できる。旧図書館活用時には、テナントとしてさいたま観光国際協会の入居(430m2程度)を予定している。

 施設の引き渡しは現状有姿とし、残置物の処分や改修費用は、事業者が負担する(2018年9月に実施したサウンディング型市場調査の資料では概算の設備修繕費用を税込5800万円と試算)。このため、貸し付け料は減免し、最低価格を年額931万円(駐車場を使わない場合は675万円)とする。また、将来必要となる解体工事費を回収するため、目標貸し付け価格を合計約2億5000万円を設定している。提案は目標価格に達しなくても受け付ける。

 旧大宮図書館は、約50年が経過し主に設備関係が老朽化している一方で、さいたま市では「参道のけやき並木に包まれた環境」「参道側に大きく開口した外観」「個性的で多様性のある室を備えた建物」といった立地や空間の魅力をアピールしている。また、具体的な用途例は示していないが、「この地域や建物の魅力を感じ取れる事業者」に「新たな魅力と価値の創出」を求めると同時に、氷川参道への波及効果をもたらすことによる「地域経済循環や市民交流、観光拠点としての活用」を期待している。