宮崎県西米良村と佐川急便、日本郵便、ヤマト運輸の配送3社と日本工営は、荷物を村営バスでの貨客混載経由で配送する「カリコボーズのホイホイ便」(以下、ホイホイ便)の本格運用を3月23日からスタートさせた。

ホイホイ便のスキーム(発表資料より)
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ホイホイ便の運行区間と位置関係(発表資料より)
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 ホイホイ便は、宅配荷物を西米良村の中心部の村所地区から小川地区まで約21kmの区間を、旅客とともに村営のコミュニティバスで運び、小川地区に到着したものを村の委託配達員が各戸に配達するというもの。また、小川地区の住民や村内事業者が、村所地区と小川地区の間で荷物を輸送する際にも利用できる。

 小川地区は高齢化率が約58%と高く人口減少が進んでおり、コミュニティバスの運営が難しくなっていた。また、宅配事業でも集配効率が低下していた。そのため、2010年から調査を開始、2019年3月に日本郵便とヤマト運輸の協力のもと実証運行を実施していた。すでに西都市から西米良村の村所地区には貨客混載の宮崎バスが運行しており、ホイホイ便の本格運用により、2つのルートが接続された。

 ホイホイ便の実施までには、路線バスや村営バスに関するノウハウを持つ日本工営が、ルート選定や荷物の受け渡し場所の策定、全体スキームの策定などの技術支援を行なっている。2017年9月の制度改正により、貸切バスやタクシーなどで貨物輸送と旅客輸送の「かけもち」が可能になり、積載可能な荷物量の上限も緩和されるなど、貨物混載事業は規制緩和の傾向にある。西米良村およびホイホイ便に関わる企業では、「貨客混載の仕組みを活用することで、過疎地での輸送サービスを維持可能なものにする1つのモデルを確立したい」としている。