鳥取県の智頭町とLASSIC(鳥取県鳥取市)、KDDI(東京都千代田区)の3者は、同町の主要産業である林業をはじめとする地場産業の後継者不足をICT活用で解決するプロジェクトを開始した。最新のICT技術を用いた新たな仕組みを開発・実装し、次世代の若者を呼び込む考えだ。今年2月に締結した「地域活性化を目的とした連携に関する協定」に基づく取り組みだ。

2020年2月28日に行われた協定締結式の様子(写真提供:LASSIC)
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プロジェクトのロードマップ(案)。「情報発信運営」の内容は、町の公式SNSや動的なWebを用いた情報発信プラットフォームの構築や、町の広報の運営体制作りなど(資料:LASSIC)
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 プロジェクトの名称は「山村ICT化推進プロジェクト」。実装を目指すICTシステムとしては、林業における需給のマッチングシステム、原木しいたけの栽培管理(生育状況の見守りなど)や資源情報の共有ができるシステムを例示している。ただし、これらは協定締結時点での想定であり、実際には林業の現場従業員も加わったワークショップなどによりニーズを共有し、具現化するソリューションを決定する。

 LASSICのソフトウエア開発技術、KDDIの持つ5G通信やIoT技術などと、外部の有識者の知見を組み合わせてソリューション実装に向けた検討を進める。有識者は、大学や企業関係者だけでなく、LASSICが提供するリモート人材サービス「Remogu」を使って全国のリモートワーカーなどからも募る。

 3者の役割分担は以下の通り。智頭町は地域課題と実証フィールドを提供し、住民が実行体制を構築するのを支援する。LASSICはソフトウエア開発と社会実装、ワークショップの事務局と講師を担う。KDDIは地方活性化の事例やIoT技術などを提供するほか、ワークショップの講師も務める。将来は、智頭町によるプロジェクトの自走を目指す。

 なお、第1回ワークショップを3月20日に予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を踏まえて延期が決定した(時期未定)。第1回ワークショップでは、地場産業の従事者と学生、社会人(IT技術者や学者、異業種従事者など)で各5~6人のチームを作り、アイデアソンを行う予定だ。