「グリーンスローモビリティの活用検討に向けた実証調査」を実施した5地域 (資料:国土交通省)
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福山市鞆の浦の実証調査で使われた7人乗りのグリーンスローモビリティ (資料:2点とも福山市)
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 時速20㎞未満で公道を走る4人乗り以上の低炭素型パブリックモビリティ「グリーンスローモビリティ」(以下、グリスロ)を使った日本初のタクシー事業が2019年4月中旬、広島県福山市鞆の浦で始まる。国土交通省が2019年3月28日、グリスロの実証調査の結果を公表するなかで明らかにした。事業はアサヒタクシー(広島県福山市)が運営する。

 国土交通省は2018年度、福山市鞆の浦、福島県いわき市、三重県東員町、岡山県備前市、熊本県天草市の全国5地域において「グリーンスローモビリティの活用検討に向けた実証調査」を実施し、観光客向けの周遊モビリティ、あるいは交通弱者である高齢者向けデマンド型ラストワンマイルモビリティなど、それぞれの地域が抱える課題の解決手段としてのグリスロの導入可能性を検証した。調査は電動の小型バスタイプまたはゴルフカータイプを使用し、5地域で延べ2644人が乗車。乗り心地、支払ってもよい運賃などを利用者に尋ねるとともに、その導入効果を確認した(実証調査の結果)。

 福山市鞆の浦のグリスロ実証調査は2018年11月16日から11月29日まで、ヤマハ発動機のゴルフカーをベースとする7人乗り車両を使用して実施、期間中に延べ1071人が利用した。この結果、「住民の7割が導入を希望した」等の好意的な結果が得られたため、調査終了の4カ月後という短期間で本格的な事業が始まることになった。タクシー事業では「そっくりそのままではないが、調査で使用した(ヤマハ発動機のゴルフカーをベースとする)車両を使用する」(国土交通省)という。

 福山市鞆の浦は長い歴史を持つ港町として有名であり、海と山に挟まれた地域には古くからの街並みが残っており、狭い道、急な坂道が多い。ゴルフカーをベースとする小型のグリスロには、こうした地域に適した地域住民や観光客の移動手段としての利用が期待されている。

発表資料