愛知県瀬戸市は、内閣府から構造改革特別区域「瀬戸市国際未来教育特区」の認定を3月18日に受けた。学校設置会社による学校設置事業を認めるというもので、同市では市立本山中学校の跡地に、民間事業者によるプリスクール併設の小中一貫校「LCAグループ 瀬戸SOLAN小学校」を設置する。

本山中学校跡地の位置(資料:瀬戸市)
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事業者による提案概要(資料:瀬戸市)
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プリスクールとは、3歳児から5歳児を英語で教育する保育施設。事業者は瀬戸市民に対する授業料割引を提案している。市は教育環境の整備に加え、地域貢献や子育て世代の人口流入に期待する。開校は2021年4月の予定だ。

 瀬戸市は、尾張瀬戸駅周辺の7つの小中学校を統合し、2020年4月に市立小中一貫高「にじの丘学園」を開校した。これに伴って跡地となる本山中学校を活用するため、19年6月から公募型プロポーザルの手続きを開始し、9月に教育システム(名古屋市)を優先交渉権者に決定した。同社による特区を前提とした提案の内容を受け、国に特区計画を提出したものだ。

 本山中学校の敷地所有者は愛知県陶磁器工業協同組合で、市は学校建物を借地権付きで教育システムに無償譲渡する。土地は市から事業者への転貸とし転貸料は年間約2700万円(2020年度予算)。特区計画では、瀬戸SOLAN小学校の設置によって、学校跡地がこれまで通り教育の場として使われるとともに、運動場や体育館の地域開放、災害時の避難拠点提供など、地域住民への貢献を企図している。

事業スキーム。市は事業者に学校の建物を借地権付きで無償譲渡する(資料:瀬戸市)
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 今後、市は国際未来教育特区学校審議会を設置し、同校の教育内容や経営状況をモニタリングする。また、就学を維持する公的なセーフティネットを整備し、学園に対して経営情報開示を義務付け、活動情報を市民や保護者に公開するように求めていく計画だ。