さいたま市は、老朽化により移転・建て替えを行った「JCHOさいたま北部医療センター」(旧社会保険大宮総合病院)の跡地について、利活用方針を公表した。地域の要望や民間事業者へのサウンディング調査の結果などを踏まえ、PFI方式を活用し、スポーツ施設などの民間収益施設と公共施設などから成る複合施設を整備する。

 同医療センターの移転先が公有地だったことから、跡地は移転先と交換する形で公有地となった。JR宇都宮線土呂駅から徒歩8分、東武アーバンパークライン大宮公園駅から徒歩10分の場所にある。道路を挟んで南北の区画に分かれ、面積は北側が1140m2、南側が9292m2の計1万432m2だ。また、対象地の東側には、建設から約40年が経過して修繕・改修の時期が迫っている植竹公民館と植竹児童センターがあり、これらの機能も新施設に集約する。

JCHOさいたま北部医療センター跡地の位置図(資料:さいたま市)
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 公表した方針で、市は「地域住民の健康に資する活動・交流・憩いの場の創出」をコンセプトに、多くの市民が日常的にスポーツに親しめる場、多世代が交流する場、および効果的・効率的に維持管理できる公共施設として、跡地を利活用する考えを示している。

 具体的には、フィットネスジム、プール、運動広場といった屋内外のスポーツ施設、飲食、物販、オフィス、学習塾、子育て支援施設、医療施設などで構成される民間収益施設、および既存の公共施設である公民館と児童センターなどの機能を盛り込んだ複合施設とする。また、交流広場や緑地のほか、地域の防災機能として消防分団の車庫も設ける。ゾーニングは、北側の区画(区画I)に消防分団車庫を、南側の区画(区画II)にスポーツ施設と民間収益施設、公共施設で構成される複合施設を配置。現在、公民館と児童センターがある区画(区画III)は売却する方針だ。

ゾーニング案(資料:さいたま市)
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 事業スキームとして、(1)定期借地権を設定した土地に、民間事業者が施設を整備・所有し、公共施設部分を市が賃借する定期借地・賃貸借方式、(2)公共施設部分を市が取得する定期借地・区分所有方式、(3)DBO方式による公共施設整備と付帯事業をセットにした手法――のいずれかを想定している。こうした方針を踏まえ、市は2020年度中に基本計画を策定し、事業スキームなども確定させる予定だ。25年度の供用開始を目指す。