茨城県常総市は、民間事業者に公共施設を暫定的に活用してもらうことで市場調査を行う「トライアル・サウンディング」を実施する。4月1日から、市営へら釣り場「吉野公園」と農業体験型テーマパーク「水海道あすなろの里」の2施設で事業者を募集中だ。ともに、利用期間は12月31日まで。

トライアル・サウンディングの事業者を募集する2施設の実施要項(資料:常総市)

 「常総市トライアル・サウンディング」は、市が定めた対象施設について、暫定利用を希望する民間事業者からの提案を受け付け、審査の上で行政財産使用許可証を発行するというもの。施設使用料は原則免除する。利用期間中にモニタリング調査、終了後にヒアリングを行う。事業者は使用実績などをまとめた資料を市に提出する。同市は、これにより民間事業者の集客力、信用、施設との相性などが確認でき、事業者は立地、使い勝手、採算性などを確認できるとしている。

 なお、「常総市トライアル・サウンディング」の仕組みは、特に新たなルールを策定することなく、既存の制度を活用して実現したという。また、今回のトライアル・サウンディングへの参加実績は、後の選定プロセスに影響を及ぼさない。

常総市が掲げる「トライアル・サウンディング」のメリット
民間事業者のメリット
  • 今後の公民連携に向けて,当施設でアイデアのニーズがあるか,コンセプトがマッチングしているか,確認することができます。
  • 事前に留意事項や市の意図が確認できるので,公募参加の判断がしやすくなります
  • 公募の際に,市の意図を十分理解した事業提案が可能になります。
  • サウンディングを通じて,意見や考えを一定程度公募内容に反映させることができます。
常総市のメリット
  • 早い段階で市場性を確認することで,幅広い検討が可能となります。
  • 民間事業者のノウハウやアイデアを活用した検討及び公募条件の策定ができます。
  • 民間事業者の意見を参考に,現実的な公募条件の策定ができます。

 「吉野公園」は1969年開園。水面積5万m2、周囲4kmの小貝川旧河道を利用したへら釣り場だ。2017年度の利用者は1万7423人、使用料収入1793万8500円に対し運営管理経費1703万1630円でかろうじて黒字を達成している。しかし、釣り場環境の荒廃や付帯施設の老朽化が課題だ。

 一方、「水海道あすなろの里」は1979年に開園した学童農園で、敷地面積は12.1ha。厨房・食堂・会議室から成る食堂棟と、フリーテントサイト、常設ロッジ及び、全22室・最大220名収容の宿泊棟がある。2017年度の利用者は5万3922人、施設管理委託費は9159万4000円。施設利用料収入3826万6760円のほか自主事業収入814万5730円があった。