キャンバス橋立・動橋線の案内チラシ(資料:加賀市)
キャンバス橋立・動橋線の案内チラシ(資料:加賀市)
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 石川県加賀市で2021年4月、新規バス路線「キャンバス橋立・動橋線」の運行がスタートした。日曜・祝日を除く朝夕の通学時間帯に1日1往復する。朝(午前6~7時)は橋立地区からJR動橋駅を経由して県立加賀高校前まで、夕(午後5~6時)は同じルートを逆方向に運行する。

 想定利用者は、JR動橋駅から小松市方面のJR線に乗り換えて通学する高校生や、加賀高校に通学する生徒だ。従来は自宅からJR動橋駅まで、各家庭が車で高校生を送迎するケースが多かったが、これをバスで代替できるようにした。運賃は、片道が300円、回数券(8回)が2000円、1カ月定期券が4000円だ。

 キャンバス橋立・動橋線は、加賀市、加賀商工会議所、地元の観光協会、温泉観光協会、バス会社が出資して2000年に設立したまちづくり加賀(加賀市)が運行主体となる。同社は、JR加賀温泉駅を起点に加賀温泉郷の見どころを巡回する「加賀周遊バスキャンバス」を主に運行している。2008年からは縮小した民間の路線バスを補うために地域住民向けのバス停を設置したり、格安のファミリー回数券を提供したりしている。キャンバス橋立・動橋線の運行については、加賀市から同社に年間約250万円の補助金を支出している。

 加賀市では、民間バス路線の減少による不足を補うため、電話やインターネットから予約できる乗合タクシー「のりあい号」を、2015年から市内全域で運営している。また、スマートシティ推進の具体策の一つとしてMaaS(Mobility as a Service)に力を入れているが、新しい公共交通に関する各種施策を進める中で、MaaSなどだけでは補い切れない公共交通サービスがあることが浮き彫りになった。加賀市政策戦略部スマートシティ課では、こうした背景からキャンバス橋立・動橋線を新たに導入することにしたと説明する。

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