松山市のRPA導入支援補助金制度の案内チラシ (資料:松山市)
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 松山市は、中小企業の生産性を向上させるために、市内事業所でのRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ソフトの導入を支援する補助金制度を創設するとともに、NTTデータ、伊予銀行、愛媛銀行、愛媛信用金庫との間で「RPA先進都市まつやまの実現に向けた連携協定」を4月9日に締結した。同市はRPA導入支援に特化した補助金は全国初としている。

 RPAは、帳票データのシステム入力や、ウェブデータの検索・作表・印刷などの人手による定型PC作業を自動化するソフト。国内外のベンダーが製品を提供しており、オフィス事務作業の生産性向上ツールとして、大企業に続いて、政府機関や自治体でも導入が急速に広がっている。松山市は中小企業の人手不足や長時間労働を是正するため、2018年度からサイボウズや松山商工会議所と「働き方改革推進プロジェクト」を実施しており、今回のRPA導入支援により取り組みを加速させる。

 RPA導入支援補助金の対象者は、生産性向上を目的に市内事業所にRPAを導入する中小企業や医療法人、社会福祉法人、組合・連合会など。市税の滞納がないことなども条件となる。補助対象の経費は、導入契約から1年以内に発生したRPAのライセンス利用料、導入費用、保守委託費用の2分の1以内で上限は50万円。ハードウエア費用や変動経費は対象外である。

 導入するRPA製品に制限はないが、連携協定に基づきNTTデータはRPAソフト「WinActor」の松山市限定特別プランを用意する。通常価格で174万8000円相当のフル機能版(1ライセンス)、50時間導入支援パック、2カ月有償トライアル(操作研修を含む)を、100万円で提供する。松山市の補助金交付を受ければ50万円で利用できることになる。NTTデータは2年目以降も継続分の1ライセンスを年額50万円で提供するが、連携協定の有効期限は2021年度末である。

 補助金の交付を受けるには、導入契約の1カ月前までに、導入するRPAソフトの概要書・見積書と収支予算書を添えて松山市に指定申請を行う必要がある。申請受け付けは始まっているが、NTTデータの特別プランは5月9日から伊予銀行、愛媛銀行、愛媛信用金庫の営業店で受け付ける。指定申請を受け付ける松山市地域経済課には、発表直後から市内の企業から問い合わせが入っており、年間で20社程度の補助金交付を想定している。NTTデータは同様の取り組みを全国に広げていく予定である。