共同事業体の設立検討に向けた基本合意書の締結式
(出所:東京電力HD)
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P2Gシステム実証実験施設
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「メガソーラービジネス」2021年4月16日付の記事より

 山梨県、東京電力ホールディングス(東電HD)、東レの3者は、カーボンニュートラル水素を製造、貯蔵・輸送、利用するP2G(Power to Gas)システムの実用化加速に向けた共同事業体「やまなし・ハイドロジェン・カンパニー(YHC)」(仮称)の設立に向けて検討する。4月15日、基本合意書を締結した。

 3者は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として、2016年度から甲府市米倉山の電力貯蔵技術研究サイトでP2Gシステムを共同開発してきた。大型水電解装置や水素出荷設備などの施設全体が概ね完成し、6月から実証実験を開始する。

 太陽光発電所で発電した電力から水素を製造し、水素吸蔵合金に貯蔵する。製造した水素はローダーやカードルを用いて輸送し、日立パワーデバイスの山梨工場およびスーパーマーケット「オギノ向町店」で利用する。

 大型水電解装置の出力は1.5MWで、1時間あたり最大400Nm3(年間45万Nm3)の水素製造能力を持つ。輸送先の日立パワーデバイス山梨工場では水素ボイラー(国内メーカー製、能力250kg/h)と燃料電池(パナソニック製、出力5kW×1基)、オギノ向町店では燃料電池(パナソニック製、出力5kW×2基)に利用する。

 実証実験とともに共同事業体についても検討を進め、2021年度中の設立、2022年度からの事業開始を目指す。県内外にも普及させるとともに、更なる高効率化、大容量化に向けた技術開発を進め、新たな水素エネルギー産業の創出を目指す(関連記事:「太陽光・水素」を商業施設と工場で利用、山梨県と企業2社)(関連記事:山梨県、「太陽光+P2G」の成果公表、次は1.5MW級水電解装置で)。