収穫前のアマランサスの花
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アマランサス ローストパウダー
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熊本県合志市の生産者
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レシピ例 アマランサス入りクリームパスタ
(出所:熊本製粉)
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「メガソーラービジネス」2020年4月16日付の記事より

 熊本県合志市は、太陽光発電所の収益を同市の基幹産業である農業に還元する「合志農業活力プロジェクト」を推進している。熊本製粉(熊本市)は4月13日、同プロジェクトのもとで栽培したアマランサスを使用した焙煎粉「アマランサス ローストパウダー」を数量限定で発売した。

 同プロジェクトは、合志市、自然電力グループの自然電力ファーム(鹿児島県西之表市)、熊本製粉の3者が出資して設立した特別目的会社(SPC)「合志農業活力プロジェクト合同会社」が主体となり、出力約1MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設、2014年3月に稼働した。太陽光パネルはカナディアン・ソーラー製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)を利用して36円/kWhで売電する。

 SPCからの配当などを財源とした合志農業活力基金を設立し、年間約400万円を「攻めの農業」として地域に還元。健康機能性成分を含む新品種米の栽培支援、地ビールなどの6次産業化の商品開発などに取り組んでいる。今回のアマランサス栽培および商品開発も、これらの農業支援の一環となる。

 南米ペルー原産のヒユ科植物であるアマランサスは、玄米と比較してカルシウムが約18倍、鉄が約3.8倍、葉酸が約2.9倍と栄養素が豊富なのが特徴。種子を焙煎しパウダーにすることで、料理に混ぜて食べられるようにした。また、9月の収穫時には鮮やかな花を咲かせることから、栽培地が紅色に染まる風景を活用した観光客の誘致も視野に入れている。

 このほかにも同プロジェクトでは、売電収入の5%(2018年度は224万円)を「守りの農業」として土地改良区に還元し、物品の購入や農業用施設の整備に活用している。これまでに用水路の改修・補修、調整池の維持管理、大雨で崩れた農地の補修などを実施した。用水路は設置から30年以上経過しているものが多く、熊本地震後に漏水が増えており、下流への影響が大きい箇所を優先して補修を進めているという(関連記事:メガソーラーで地域農業を「活性化」、合志市で官民連携)。