施設の位置(資料:ミサワホーム)
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 鳥取市は、鳥取砂丘西側エリアでキャンプやグランピングを含むサービスを提供する「鳥取砂丘キャンプ場(仮称)運営事業(鳥取砂丘西側エリア滞在型観光施設運営事業)」に関する公募型プロポーザルを実施し、優先交渉権者として県内外の事業者7社で構成されるグループ「鳥取砂丘ムーンパーク」を選定した。2022年4月26日に発表した。7月に基本協定および貸付契約の締結、9月に現在の施設などの引き渡しを予定し、2023年春の開業を目指す関連記事

 同事業は、キャンプやグランピングを中心とした民間サービスを提供する事業者が、同市および鳥取県の保有施設を一体的に活用し、鳥取砂丘の来訪者に対して豊かな自然環境の中で快適な滞在時間を提供する施設を整備・運営するもの。鳥取砂丘サイクリングターミナル砂丘の家、柳茶屋キャンプ場、鳥取砂丘こどもの国のうちキャンプ場部分の3施設を全て活用する提案を求めた。事業期間は10年間で、適切な事業運営が認められる場合はさらに最大10年間の更新が可能。

 選定された「鳥取砂丘ムーンパーク(TOTTORI SAKYU MOON PARK)~砂丘時間~」は、宇宙・地域・未来をコンセプトとした提案だ。鳥取県が宇宙産業創出に取り組んでいることを踏まえ、鳥取砂丘とAR/VR技術を組み合わせることで、ここでしか体験できない月面体験・宇宙体験を提供する。旧サイクリングターミナル、旧柳茶屋キャンプ場、旧こどもの国キャンプ場の3拠点を一体的に整備し、様々な用途で幅広い年代が利用する滞在拠点を目指す。

 「ムーンパークターミナルエリア」(旧サイクリングターミナル)では、老朽化したサイクリングターミナルを修繕して整備し、キャンプ・グランピング場の窓口としての役割を持たせる。また、宇宙有人基地を想定し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同開発した南極移動基地ユニットを国内向けにリプロダクトした「スペースモバイルユニット」を、グランピング施設として導入する。

ムーンパークターミナルエリアのイメージ(資料:ミサワホーム)
ムーンパークターミナルエリアのイメージ(資料:ミサワホーム)
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 「ムーンフォレストグランピングエリア」(旧柳茶屋キャンプ場)では、ドームテントを活用したグランピング施設を整備する。薪ストーブを活用して特別な食事体験を提供する全天候型屋外レストランなども計画する。「こどもの国キャンプ場エリア」(旧こどもの国キャンプ場)は、既存エリアを生かしたフリーテントサイトになる。キャンピングカーやRVで宿泊する専用サイトも計画し、欧米で主流となっているナショナルパークへの宿泊文化を体験できるエリアとする予定。

ムーンフォレストグランピングエリアのイメージ(資料:ミサワホーム)
ムーンフォレストグランピングエリアのイメージ(資料:ミサワホーム)
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 コンソーシアムの代表企業は、同県内でグランピング事業を展開するアドセンターパル(鳥取市)、構成企業はamulapo、田淵金物、スマイルキューブ、ミサワホーム、ミサワホーム中国、ミサワホーム総合研究所。ミサワホームグループは、将来的な月面有人基地建設に向けた研究などで得られた知見を活用し、企画・設計・施工を担う予定。同事業が鳥取県および鳥取市の活性化やにぎわい創出につながるとともに、同県の宇宙産業創出に寄与するよう取り組んでいく。

 審査委員会では、既存利用者に配慮しつつ丸一日楽しめる提案である点、構成事業者それぞれの知見を積み重ねてきている印象を受ける点、既に国立公園内のキャンプ場を指定管理で運営しており規制の中で立地を生かした工夫ができると感じる点、宇宙がテーマとして前面に押し出されており県の宇宙産業の取り組みとも合致する点などが評価された。