特定卸供給に活用されはじめた太陽光発電所
(出所:三交不動産)
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「メガソーラービジネス」2020年5月8日付の記事より

 三交不動産(三重県津市)は4月30日、三重県松阪市内にある2カ所のメガソーラー(大規模太陽光発電所)の発電電力が、東邦ガスへの「電気特定卸供給」に活用されると発表した。5月1日から、これに基づき電力を供給している。

 2カ所のメガソーラーの太陽光パネル出力の合計は3.45744MWで、年間発電量の合計は423万9000kWhを見込んでいる。

 この卸供給はエネルギーの地産地消を目的とするもので、メガソーラーが立地している松阪市の地域新電力である、松阪新電力(松阪市)が契約先に供給する電気として使われる。松阪新電力は、「市内のメガソーラーによる太陽光発電電力」として売電できる。

 松阪新電力は、松阪市のほか、東邦ガス、第三銀行、桑名三重信用金庫が出資して2017年11月に設立された地域新電力で、同市内の公共施設などに電力を供給している。地方自治体が出資した地域新電力としては、東海3県で初めてとしている。

 三交不動産の売電先は、中部電力のままで、これまでと変わらない。東邦ガスが中部電力と「電気特定卸供給」の契約を結び、この契約に基づいて、三交不動産の松阪市内の2カ所のメガソーラーの発電電力が、中部電力から東邦ガスを通じて松阪新電力に供給される。

 このように、「電気特定卸供給」は、事前に小売電気事業者が発電事業者に卸供給の承諾を得たうえで、発電事業者や発電所を特定した再エネ電気を、送配電事業者(今回の場合は中部電力)の供給設備を介し、小売電気事業者に対して卸供給する仕組みである。

 2カ所のメガソーラーは、「松阪山室メガソーラー第2発電所」(関連コラム)と「松阪岡本メガソーラー発電所」である。

 松阪山室メガソーラー第2発電所は、太陽光パネル出力が1.94208MW、パワーコンディショナー(PCS)出力が1.5MWとなっている。松阪岡本メガソーラー発電所は太陽光パネル出力が1.51536MW、PCS出力が1.26MWとなっている。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは、いずれも千代田化工建設グループが担当し、松阪山室メガソーラー第2発電所が千代田化工建設、松阪岡本メガソーラー発電所は子会社の千代田システムテクノロジーズとなっている。

 両メガソーラーともに、太陽光パネルはソーラーフロンティア製、PCSは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。

 PCSは、松阪山室メガソーラー第2発電所が出力750kWを2台、松阪岡本メガソーラー発電所が630kW機を2台導入した。