鳥取市は、老朽化のため、PPP手法を導入した再整備を計画している鳥取市公設地方卸売市場(以下、鳥取市場)について、2022年4月に予定している事業者の公募開始に先立ち、事業協力者を募集中だ。応募締め切りは6月11日。新たな市場は、現在の敷地内で市場運営を継続しながら工事を行い、2025年度の全面供用開始を目指している。

 事業協力者とは、計画の初期段階から参画し、助言・提案・情報提供などを行う民間事業者のこと。法律や条例に基づく制度(役割)ではない。事業協力の期間は2022年2月28日まで。事業協力者は、その後の事業者公募に参加することができる。

事業協力者のイメージ(資料:鳥取市)
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  1973年に開設した鳥取市公設地方卸売市場は、鳥取県東部圏域の生鮮品物流拠点としての機能を担ってきたが、開設後50年近くが経過し、施設の老朽化が進んでいる。強度不足のほかコールドチェーンなどの機能不足も顕著であることから、市は、PPP手法を導入し、市の財政負担軽減をしつつスピード感をもって再整備を進める考えだ。

対象事業範囲(資料:鳥取市)
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  今回、鳥取市が募集する事業協力者は、市および市場組合の対等なパートナーという位置付けとなる。市は事業協力者の意見を参考に事業化を促進する。市が事業協力者に対して期待する役割は以下の3点だ。

  1. 市が市場の将来像として掲げる『地域経済の持続的発展をけん引していく卸売市場』の実現に資する施設配置計画の提案
  2. 市場参画事業者の負担を増大させない市場性・採算性・経済性等を踏まえた事業提案
  3. 市場本来機能を棄損しない、相乗効果を期待できる賑わい機能の提案

 また、再整備事業の推進にあたってポイントとなるのが、市、市場組合および鳥取市場に参画する事業者の間で、新たな施設で各事業者が使用する面積に関して合意形成を図ることだ。面積と施工に要する予定価格により、使用料の増加金額が変化するためだ。そこで、事業協力者には具体的な事業内容として

  1. 施設建築物の設計・設備に関する技術的な提案
  2. 現市場機能を維持した施設建築物の施工に関する技術的な提案
  3. 余剰地等の活用方法及び賑わい創出に関する提案
  4. その他市・市場組合が必要とする事項に関する提案

の4点を求めている。事業協力者は、9月中旬を目途に各事業者が使用する面積(施設配置・機能を含む)の提案に関する中間報告、2022年2月末に最終報告を行うものとする。

 鳥取市では、鳥取市場再整備へのPPP導入推進のため、2021年2月から3月にかけてサウンディング型の市場調査を実施。その結果、参加事業者の共通意見として、現指定管理者(協同組合鳥取総合食品卸売市場)を排除する民間事業者の進出は困難であること、卸売業者・仲卸業者のスペースでのPFI事業が困難であること、設計施工の方法はDB方式が適切であることが挙がった。

 市ではこれらを踏まえて、今回の募集では、事業協力者としての業務実施方針、業務実施体制とスケジュール、卸売業者・仲卸業者が参画する市場機能(施設配置計画の考え方や方向性)、市場組合への対応、地域経済への貢献・賑わい機能についての考え、国交付金に対する提案などを盛り込んだ事業企画提案書の提出を求める。

 事業協力者に応募する場合は、6月11日までに、所定の参加表明書や応募資格確認書類などを提出。その後、6月14日から6月22日の期間に事業企画提案書と所定の事業実績確認書などの必要書類を提出する。提出はいずれも、持参または郵送で行う。6月下旬にプレゼンテーションとヒアリングによる審査を行い、事業協力者を決定する予定だ。