小田急電鉄は、地域コミュニティー活性化のためのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「いちのいち」の実用化に向けた実証実験を、神奈川県秦野市で2020年6月1日から同年9月30日まで実施する。

「いちのいち」によるコミュニケーションのイメージ。Webブラウザーやスマートフォンのアプリから利用できる (出所:小田急電鉄)
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 「いちのいち」は、自治会や町内会が抱える担い手不足、紙の回覧板の煩雑さ、地域のつながりの希薄化や高齢者の社会的孤立などの課題を解決をするために開発された。平常時は市役所・町役場からのお知らせや会員同士の双方向コミュニケーションのために、災害時は会員の安否確認や避難所開設などの情報を迅速に伝達するために使用する。利用開始時は、自治体・町内会単位で「いちのいち」サイトにグループを作成・登録し、LINE、メール、QRコードなどを使ってメンバーとなる会員をグループに招待する。

「いちのいち」の画面イメージと主な機能(出所:小田急電鉄)
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 秦野市と小田急電鉄は「秦野市と小田急電鉄株式会社との小田急小田原線沿線まちづくりの推進に関する連携協定書」を締結しており、「いちのいち」の開発には秦野市の山谷自治会が協力した。実証実験は秦野市全域から40程度の自治会を選んで開始し、対象を順次拡大していく。

 小田急電鉄は、社会課題の解決に役立つ事業アイデアの社内公募制度「Odakyu Innovation Challenge climbers」を開催しており、「いちのいち」は同制度で採用したアイデアから具体化する最初の案件になるという。小田急電鉄では9月までの実証実験で運営の課題やコストを検証した上で、10月以降に実サービスに移行するとしている。実サービスの料金は、利用者数にかかわらず自治会・町内会単位で月額1万円を予定している。