佐賀県は、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、2020年5月22日より夜のオープンテラス運営の社会実験「SAGAナイトテラスチャレンジ」を開始した。指定区間内の歩道で店舗の軒先1m程度を飲食店のテラス席(屋外席)として活用するというもので、佐賀駅から佐賀県庁を結ぶ中央大通りの12店舗と協力仮設店舗1店舗が参加している。6月6日まで、午後18時半~22時の時間帯で実施する。

初日の様子。普段は人通りの少ない歩道にテラス席が設けられて賑わう(画像:佐賀県)
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参加店舗の地図。店先の歩道や駐車場などに、各店それぞれ4~10席ほど屋外席を設けている(資料:佐賀県)
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 「SAGAナイトテラスチャレンジ」は、(1)感染症防止対策として「3密」の回避と、(2)歩道を活用した地域活性化につなげるため、夜間に屋外で飲食するスタイルの需要の有無を検証することが目的だ。県は、参加店舗の屋外テーブルに置いたQRコードからアンケートへの協力を依頼しており、25日までの4日間で「リピート希望、積極的に利用したい」という人が全体の66.7%、「いい取り組みだと思った」「開放的で通りの雰囲気を楽しみながらの食事がとてもよかった」等の声が寄せられている。

 社会実験は県が事業主体となり、佐賀市などと協力して県警をはじめとする関係各所との調整や手続きを一括して行った。一方、テラス席の設置や食事・サービス提供等の運営においては各店舗が責任をもつ形で運営されており、期間内のテラス席の設置日、定休日などは店舗によって異なる。

 注目すべきは実施までのスケジュールだ。新型コロナウイルスの影響で経営に苦しむ飲食店などの声を受け、山口祥義佐賀県知事が発案したのが5月7日。知事の指示を受け、同県政策部政策課に設置された各種事業・施策相談の窓口「さがデザイン」担当者が検討を開始。1週間後の14日には、佐賀市、唐人町商店街振興組合、地元唐人町などの協力を得て地元説明会を開催した。18日に参加申し込み締め切り、22日に仮設を含む13店舗の協力を得て「SAGAナイトテラスチャレンジ」をスタートさせた。

 さがデザインの担当者は「まさに『ピンチをチャンスに』の発想でのチャレンジ。新型コロナウイルスの影響により、県や市などの行政と民間事業者や組合、警察、保健所といった関係者全員が同じ方向を向くことで、スピーディーに実施に漕ぎ着けることができた」と振り返る。