改定骨子(案)における将来の等々力緑地の利用イメージ。現在の陸上競技場が球技専用スタジアム(右下)となり、第3種公認陸上競技場である現在の中央グラウンドを第2種公認陸上競技場(中央)として整備する(資料:川崎市)
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 川崎市は2021年5月27日、等々力緑地再編整備実施計画改定骨子(案)を公表した。等々力緑地は、陸上競技場、野球場、テニスコート、サッカー場、とどろきアリーナなど多数の運動施設、市民ミュージアムなどの文化施設を持つ都市公園で、中原区の多摩川沿いに位置する。陸上競技場は、サッカーJリーグ・川崎フロンターレのホームスタジアムとしても利用されている。

 改定骨子(案)は、社会状況の変化を踏まえて等々力緑地の目指すべき将来像を示したうえで、対象区域の拡大、将来像を踏まえて既存計画から見直す事項、今後、具体的な検討を進める事項を取りまとめている。対象区域の拡大では、等々力緑地に隣接する下水処理施設の上部区域などを公園に追加。さらに、住宅・工業団地・企業グラウンドなどが存在する隣接エリアを「将来的に事業化を検討するエリア」に位置付けている。

等々力球場側から見た球技専用スタジアム方向の俯瞰イメージ(資料:川崎市)
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 既存計画からの見直し事項は、「緑地全体の再整備の検討」「防災機能の強化」「『新たな日常』を踏まえた役割の実現」「主な施設の再編の考え方」「陸上競技場の最適化(球技専用化)」「将来像の実現に向けた上位計画や条例の見直し」。このうち「『新たな日常』を踏まえた役割の実現」は、国土交通省が2020年8月に発表した「新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性」を踏まえて、水辺や広場と一体となった飲食・物販店などを官民連携で整備する方針を打ち出している。「陸上競技場の最適化(球技専用化)」については、2020年2月に東急と「等々力緑地再編事業の推進に向けた官民連携協定書」を締結し、東急からの民間提案に基づいて「全面改築、複合施設化、球技専用化」の検証が進められている(民間提案に対する検討結果及び官民連携協定書の締結について)。

 川崎市は2021年6月1日から30日まで、改定骨子(案)に対する市民の意見を募集しており、その結果を8月下旬に発表する。その後、2021年11月に具体的な事業方法やスケジュールを含む「等々力緑地再編整備実施計画改定版(案)」を公表し、再度、市民の意見を募集。2022年3月(令和3年度末)に「等々力緑地再編整備実施計画改定版」を策定するとしている。