浜通り地域デザインセンターなみえの外観。(資料:日産自動車)
浜通り地域デザインセンターなみえの外観。(資料:日産自動車)
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内装には復興支援をコンセプトに地域木材を活用したデザインを施した(資料:日産自動車)
内装には復興支援をコンセプトに地域木材を活用したデザインを施した(資料:日産自動車)
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 東京大学と日産自動車は5月28日、福島県浪江町のJR浪江駅前に、同地域における持続可能なまちづくり活動を支援する「浜通り地域デザインセンターなみえ」を設立した。同センターの活動を通じて、福島沿岸地域に根差したカーボンニュートラルな復興と新たなモビリティシステムの実践研究を後押しするとともに、人材の育成を図る。

 日産自動車は、2021年2月に「浜通り地域におけるモビリティを活用したまちづくり連携協定」を締結し、JR浪江駅前に事務所を開設して公共交通サービスの構築を目指すモビリティサービスや地域の低炭素化に向けたエネルギーマネジメントの実証実験を行ってきた。また、地域住民と協力して、電気自動車(EV)を活用した賑わいづくりやコミュニティ活性化活動も行ってきた。

 浜通り地域デザインセンターなみえは、センター長には東京大学・社会基礎学専攻の羽藤英二教授が就任し、東京大学から専門家を派遣して研究・まちづくり活動を企画・運営する。拠点を日産浪江事務所に隣接する場所に設置。地元住民向けにコワーキングスペースやイベント会場として利用できる。また、モビリティサービスの窓口業務なども行う。EVから建屋に給電する機能も備え、災害時には一時的な避難所としても活用できる。

「なみえアートプロジェクト『なみえの記憶・なみえの未来』」の第二弾アートが「浜通り地域デザインセンターなみえ」の外壁に展示された(資料:一般社団法人NoMAラボ)
「なみえアートプロジェクト『なみえの記憶・なみえの未来』」の第二弾アートが「浜通り地域デザインセンターなみえ」の外壁に展示された(資料:一般社団法人NoMAラボ)
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 主な活動内容としては、地域住民に向けた「まちづくりの場の提供・支援」、防災と地理の基礎的な知識取得と復興街づくりの調査・提案に向けた授業を開講する「なみえ創成小中学校防災地理部」、地域モビリティを活用したフィールドプログラムを展開する「ふたばまちづくりデザインウィーク」、帰還や転居などの地域住居のプロセスを把握ための調査を実施し地域復興の可視化とまちづくりの基盤を構築する「浜通り復興デザインセンサス」、まちづくりの専門家を常時配置し地域住民からの相談を受け付ける「地域不定期外来」などを予定している。

 具体的なイベントとしては、浪江町で住民が残したい記憶と創りたい町の姿をアートとして町中に掲出する「なみえアートプロジェクト『なみえの記憶・なみえの未来』」を主催する一般社団法人NoMaラボによる企業向け講演会およびアートプロジェクトの紹介、東大ほか複数団体が参加する勉強会を6月後半に開催する予定だ。