国土交通省は5月31日、景観に関する優れた地区や活動を表彰する2022年度「都市景観大賞」の各賞を公表した。

都市空間部門
大賞●大阪府大東市北条(morineki)地区

 都市空間部門は、「街路・公園・水辺・緑地等のパブリックスペースと建物等が一体となって良質で優れた都市景観が形成され、それを市民が十分に活用することによって、地域の活性化が図られている地区」を対象とする。2022年度は「大阪府大東市北条(morineki)地区」が大賞(国土交通大臣賞)に選ばれた。

 同地区は、JR学研都市線四条畷駅の東側に位置する約1万1000m2のエリアで、市営住宅の建て替え計画を機に、地区のグランドデザインとエリアビジョンを再構築。まちづくり会社による公民連携の事業スキームを用いて、住宅、オフィス、店舗、公園の複合用途を備えた賑わいのあるまちづくりを実現した。

大阪府大東市北条(morineki)地区の取り組み概要(出所:国土交通省)
大阪府大東市北条(morineki)地区の取り組み概要(出所:国土交通省)
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 地区は、住宅棟群と都市公園と商業棟群から成り、3つのゾーンに分かれていながら、全体が公園のように連続しているデザインとなっている。街並みの整備によって、地域に新しい賑わいが生まれ、周辺地域のイメージの転換、雇用や定住人口の増加といった効果ももたらした。審査では、民間主導の公民連携で住宅に加えてオフィスや商業の機能も巧みに併設し、豊かな生活と活動の場を実現したことなどを評価。今後の公営住宅建て替えのモデルになると講評している。

景観まちづくり活動・教育部門
大賞●白川「緑の区間」における水辺の賑わいを創出するための地域活動

  景観まちづくり活動・教育部門は、「地域に関わる人々が景観に関心を持ち、自らの問題として捉え、その解決へ向けて活動できるよう意識啓発、知識の普及、景観法や景観に関する制度等を活用した取組等による活動」を対象とする。2022年度は、熊本県熊本市で行われている「白川『緑の区間』における水辺の賑わいを創出するための地域活動」を大賞(国土交通大臣賞)に選定した。

 白川「緑の空間」は、まちなかで貴重な自然を堪能できる良好な河川公園だ。地元が主体となって構成する白川「緑の空間」利活用推進協議会がこの空間を活用し、バラエティ豊かな露店や企画で賑わう「白川夜市」をはじめ、数々の地域主体の活動に継続的に取り組んでいる。活動には多くの機関や人が関わり、河川空間の魅力向上だけでなく、中心市街地全体の活性化を目指している。地域住民や商工団体、国、市などの多様なステークホルダーによる連携や、コロナ禍における密を避ける工夫をした取組などの活動が評価された。

白川「緑の区間」における水辺の賑わいを創出するための地域活動の取り組み概要(出所:国土交通省)
白川「緑の区間」における水辺の賑わいを創出するための地域活動の取り組み概要(出所:国土交通省)
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 都市景観大賞は、良好な景観の形成に資する普及啓発活動の一環として、1991年度から毎年度実施されている表彰制度だ。国土交通省のウェブサイトでは、各部門の優秀賞、特別賞の概要も公開している。