市営住宅柏陽・恵央建替基本計画のゾーニング図(資料:恵庭市)
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 北海道恵庭市は、老朽化が進む市内最大の公営団地、柏陽団地の建て替えに向けて「市営住宅柏陽・恵央建替基本計画」を策定した。建て替え事業と、建て替えによって生じる余剰地を活用した公民複合機能施設の整備などにPFIの導入を想定している。

 柏陽団地は1971年度から77年度にかけて建設され、築40年以上が経過して老朽化が進む。約5万m2の敷地に平屋と2階建ての72棟328戸が建ち、2018年10月末現在で248世帯が暮らす。一方で、近隣にある恵央団地は2003年から建て替えを進めており、すでに4・5階建て5棟182戸が完成。建て替え前の入居者の住み替えも済んでいる。敷地面積は約4万m2だ。

 基本計画で市は、恵央団地の中高層化を進めて柏陽団地入居者の住み替え先に充て、公営住宅を集約する考えを示している。柏陽団地の敷地は、幹線道路を挟んで北側を民間事業者が住宅地を開発する「民間事業ゾーン」に、南側を公民複合施設を整備する「地域コミュニティゾーン」とする方針だ。

 柏陽団地の建て替え事業では、住み替え先として恵央団地に新たに140戸を建設。加えて柏陽町の既存民間賃貸住宅48戸を借り上げ市営住宅として確保する。前者は民間事業者が設計・建設し、完成後、市が一括払いで買い取る。柏陽団地の既存建物の解体や、柏陽団地入居者に対する引っ越し支援サービスも民間事業者が行う。

 「地域コミュニティゾーン」に建設する公民複合施設は、最大床面積3000m2を想定。うち公共部分を約1800m2とし、地区会館・保育園・子育て支援センター・学童クラブなどの機能を導入。残りの最大約1200m2を民間事業に充てる。市有地に30年間の定期借地権を設定し、民間が施設の建設・維持管理・運営を行うBOO(Build Own Operate)方式を導入。公共部分は市が賃借する。「民間事業ゾーン」の土地は民間事業者に売却する計画だ。

 市は2018年6月〜11月に柏陽団地入居者の意向把握のため、アンケート調査と入居者説明会を開催。また、2018年8月〜9月に民間事業者を対象にサウンディング型市場調査を実施してこの基本計画をまとめた。2020年度に実施方針の公表・公募公示、提案書審査、事業者の選定・本契約を予定する。