横浜市は、地域の移動手段としての自転車の役割の拡大などを見据えた「横浜市広域シェアサイクル事業社会実験」を7月から開始する。6月10日、公募型プロポーザル方式で協働事業者に選定したOpenStreet(東京都港区)およびドコモ・バイクシェア(東京都港区)と協定を締結した。実施期間は2025年3月31日まで。

社会実験の実施範囲(出所:横浜市)
社会実験の実施範囲(出所:横浜市)
[画像のクリックで拡大表示]

 市では、すでにシェアサイクル事業を展開している横浜都心部区域を除く市内を3つの区域に分け、北部区域と南部区域はOpenStreetが、中部区域はドコモ・バイクシェアがそれぞれシェアサイクルサービスを提供する。なお、横浜都心部区域では、2014年度から横浜都心部コミュニティサイクル事業「baybike」(運営主体:ドコモ・バイクシェア)を展開している。北部区域と南部区域、中部区域と都心部区域では、それぞれシェアサイクルの相互乗り入れができる。

 北部・南部区域の事業者であるOpenStreetは、シナネンホールディングス、江ノ島電鉄、エネファント、サンオータスの4社と連携して、シェアサイクルサービス「HELLO CYCLING」を展開する。北部・南部区域の合計でポート30カ所以上、ラック300基以上、自転車150台以上を設置する予定。市内に加えて、隣接都市(川崎市、町田市、鎌倉市)などとも自由に乗り入れできるという。

 中部区域の事業者であるドコモ・バイクシェアは、同区域でポート約50カ所以上、自転車約300台以上を設置する。また、横浜都心部区域のbaybikeでは、ポート約110カ所、自転車約900台を展開している。同社は、MaaS事業者や交通系事業者と連携し、シェアサイクルだけでなく自動車や鉄道、タクシー、カーシェアなど、さまざまなモビリティを複合的に組み合わせることで「まちづくり」の一部を担っていくとしている。

 今回の社会実験の目的について、横浜市は、(1)公共交通の機能補完、(2)地域の活性化、(3)脱炭素社会の形成、(4)交通ルールなどの更なる周知啓発、(5)事業採算性の向上、の5項目を掲げる。横浜市は、社会実験全体を統括するとともに、公有地を活用してサイクルポート用地の調整・確保を行う。

 協働事業者は、サイクルポートなどの施設の整備および維持管理、公有地以外でのサイクルポート用地の調整・確保、事業の運営全般などを担当する。また、利用者アンケートの実施や、各種データの横浜市への提供などを行う。

協定締結式の様子。左からドコモ・バイクシェア代表取締役社長の武岡雅則氏、横浜市長の山中竹春氏、OpenStreet代表取締役CEOの工藤智彰氏(出所:横浜市)
協定締結式の様子。左からドコモ・バイクシェア代表取締役社長の武岡雅則氏、横浜市長の山中竹春氏、OpenStreet代表取締役CEOの工藤智彰氏(出所:横浜市)
[画像のクリックで拡大表示]
公有地サイクルポート設置候補地の内訳(資料:横浜市)
公有地サイクルポート設置候補地の内訳(資料:横浜市)
[画像のクリックで拡大表示]