杉並第四小学校の位置(資料:杉並区)
[画像のクリックで拡大表示]

 杉並区は、今年度末に廃校となる予定の杉並第四小学校の施設を活用し、次世代型科学教育の新たな拠点を中心に、地域のイベントやコミュニティー活動、若者の様々な活動など多目的に利用できる場の整備を検討中だ。整備には民間ならではの創意工夫を取り入れる。このほど、民間事業者との対話を通じて効果的な事業実施に向けたアイデアなどの情報を収集するために、サウンディング型の市場調査を実施する。2019年7月9日に現場見学を含む事前説明会を開催する。申し込みは7月5日まで。

 杉並第四小学校は、JR高円寺駅北口から徒歩5分の場所にある。9276m2の敷地に地上3階建て、延べ床面積6446m2の校舎が建つ。整備に当たっては、既存の建物は解体や増築をせず、グラウンドにも新たな建築物や工作物を設置せずに、現状維持することが条件。新たな施設には、区が整備・運営する機能・施設として、震災時の救援所機能と区立高円寺北子供園を含める。

 区が整備・運営する部分の概要は以下の通り。

  • 震災救援所機能は、防災倉庫の整備と防災設備の充実を図る
  • 区立高円寺北子供園は現在、校舎北側の一部を使って2年保育で運営しているものを、校舎南側に移転して3年保育用に施設を拡充する

 一方、民間事業者が整備・運営する部分としては、次世代型科学教育の新たな拠点と、区民に貸し出す集会室を含む多目的に利用できる場を整備するほか、グラウンドなどの既存施設の運営、任意の収益事業などを想定している。これらは、区が民間事業者に土地と建物を貸し付け、民間事業者が自ら施設を整備して運営する。建物は定期借家での貸し出しを想定している。

 施設の中心となる次世代型科学教育の新たな拠点は、民間事業者による独立採算を基本とし、民間事業者が具体的な内容を提案し、整備する。区が提示している整備方針としては、未就学児から高齢者まで様々な世代の区民が訪れ、参加・体験できる科学のプログラムを提供する場とするほか、人材育成やコミュニケーションの場、科学教育団体や研究機関、企業などのネットワークを構築し、出前型のプログラムを含む科学教育事業の実践の場とすることを目指す。また、区が現在実施している次世代型科学教育事業は民間事業者に委託し、この新たな拠点で実施していく。

次世代型科学教育の新たな拠点の事業イメージ(資料:杉並区)
[画像のクリックで拡大表示]

 これらの条件を踏まえ、調査では、次世代型科学教育の新たな拠点で展開する事業や、地域特性を踏まえた魅力ある施設の運営、採算性を踏まえた安定的な施設運営などについて意見を交わす。具体的な質問内容は以下の通り。

  • 民間事業者の整備・運営による施設などについて( 1.次世代型科学教育の新たな拠点について 、2.多目的に利用できる場〔集会機能〕について 、3.グラウンドおよび学習活動園(校庭の一角にあるビオートープや田んぼ・畑などのエリア)について 、4.このほかに設置を想定する施設・機能について)
  • 施設整備について(配置や必要面積、改修の規模など)
  • 複合施設について(施設全体のコンセプト、それぞれの機能による相乗効果、複合施設としての一体的な管理運営など)
  • その他(事業方式、行政への期待、参入意向など)

 調査は8月8日と9日に実施する。参加できるのは、事業の実施主体となる意向を持つ法人または法人のグループ。参加申し込みは7月31日まで。所定の参加申込書に必要事項を記入し、メールで申し込む。調査の結果は9月中旬に、概要をホームページなどで公表する予定だ。公募プロポーザル方式による運営事業者の選定は2020年1月頃を予定。同年9月の契約締結を経て、2023年度中頃の施設開設を目指す。