静岡県藤枝市は2020年7月から9月末まで、NECの通信機能付きコミュニケーション・ロボット「PaPeRo i(パペロアイ)」を使った高齢者の見守りサービス「みまもり パペロ」の実証実験を実施している。実験には市内の高齢者14人が参加。その評価結果を踏まえて、同年10月から希望する市民に「みまもり パペロ」を有償サービスとして提供する。

みまもり パペロの標準的なサービスメニュー(出所:NEC)
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警備会社への緊急通報サービス(出所:NEC)
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 実証実験は藤枝市が実施し、費用も市が全額を負担する。10月に開始する実サービスの利用料金は、ネットワーク機器のレンタル費込みで1人あたり月額1580円(税込み、以下同)、レンタル費無しで1人あたり月額700円を予定しており、初年度に30人から40人の利用を見込んでいる。実証実験や実サービス開始後に市が負担する予算については公表していない。

 みまもり パペロのサービスメニューには、「見守り」「コミュニケーション」「おしゃべり機能」などがある。このうち「見守り」は、朝・昼・夕の1日3回、高齢者の顔写真を家族やケアマネージャーに送信するというもの。

 「コミュニケーション」は、家族が撮影した写真やビデオ、テキストメッセージを高齢者に送信したり、高齢者の音声メッセージを家族へ送信したりする。「おしゃべり機能」は、高齢者がPaPeRo iのボタンを押して「明日の天気は?」「ニュースを教えて」と問いかけると、天気予報や最新のニュースを音声で教えてくれるというもの。登録されていない質問にもインターネットを検索して回答する。

 藤枝市のみまもり パペロは、これら標準的なサービスに加えて、防災無線の音声通知、警備会社への緊急通報サービスといった独自のサービスも提供する。警備会社への緊急通報サービスは、高齢者が体調の悪い時にPaPeRo iの赤いボタンを押したり、見守りサービスが朝・昼・夕の3回連続で顔を検知できなかったりした場合に、警備会社、家族、藤枝市に緊急メールで連絡する。緊急メールを受け取った警備会社は高齢者に電話し、必要に応じて高齢者の自宅にかけつけたり、救急車を手配したりする。みまもり パペロと警備会社への緊急通報を組み合わせた事例は、「全国で初めて」(藤枝市)という。