対象施設の旧野口小学校(出所:日光市)
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対象施設の鬼怒川公園(出所:日光市)
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 栃木県日光市は、土地も含めた市が保有する公共施設、未利用・低利用の市有財産の利活用と運営面に関して民間事業者から提案を受け付け、事業化を検討する「公共施設等に関する民間提案制度」に基づき、5つの公共施設に対する提案を募集する。このほど募集要項を公表した。応募できるのは、民間企業、NPO法人などの法人と各種団体で、現在、9月15日を締め切りとして、現地調査と事前質問を受け付けている。提案書類の受付期間は9月16~25日。

 この制度は、民間事業者の自由な発想により、施設整備や運営、利活用の面で向上が見込まれる内容についての提案を求めるもの。審査を経て、事業化が決定した際には、提案が採用された事業者との随意契約を前提に、協議する方針だ。募集は、対象施設と期間を定めて募集する「ショートリスト」と、それ以外の施設について、随時、提案を募集する「ロングリスト」の2種類に区分される。今回は、2020年度のショートリストの募集要項が公表された。

 募集対象となっている施設は、旧野口小学校、旧所野小学校、今市宿市縁ひろば、日光駅前駐車場、鬼怒川公園。これらの施設について、サービス向上が図られる公共サービスの提供・運営方法、公共施設マネジメントに貢献する施策、市が保有する公共施設など(土地、未利用・低利用市有財産を含む)の利活用、市の財政コストの軽減(または歳入の増加)につながる提案を求めている。市の新たな財政支出や維持経費の増加を伴わず、契約完了後も、提案事業に関するライフサイクルコストが、従前と比較して著しく増大しないことも条件だ。これらを踏まえて、市は、民間活力を導入する事例として、空きスペースの有効活用、土地を含む未利用・低利用施設の利活用、ESCO事業、ネーミングライツ、広告掲載などを挙げている。

 なお、市は、民間事業者ならではの発想による事業の提案を求めているため、単なる事業(施設)廃止、PPP導入済み事業の事業者変更、既存の委託事業の安値受託といった提案は受け付けない。また、事業を実施する際には、市内事業者との連携や地元雇用・地元産材の調達など、可能な範囲で地域貢献に資するビジネスモデルを構築することも求めている。

 提案から事業化までの流れは、事業者は、必要に応じて事前相談と現地見学を行った後、提案書類を提出し、市が書類審査とプレゼンテーション審査を実施。採択された場合は、市と事業者との間で事業に関する詳細協議を行い、契約締結、事業実施となる。事業は、定期的なモニタリングなどを行い、効果や成果を測りながら実施していく。事業期間は原則として5年間で、最短3年間、提案内容によっては10年を超える場合もある。

 提案された事業案は、独創性や制度の趣旨との合致、公共サービスの充実、地域経済の活性化、財政負担の軽減、事業の実現性・継続性などの観点で審査し、協議対象とする提案を選定する。プレゼンテーション審査は10月中旬、協議対象案件の選定は10月下旬を予定している。

 なお、「ロングリスト」について施設利活用の提案を検討する場合は、市への事前相談が必要だ。ロングリストの施設の情報は、市ホームページ掲載の「施設別カルテ」で確認できる。